...平氏は、福原の遷都を、掉尾の飛躍として、治承より養和に、養和より寿永に、寿永より元暦に、天暦より文治に、円石を万仞の峰頭より転ずるが如く、刻々亡滅の深淵に向つて走りたりき...
芥川龍之介 「木曾義仲論(東京府立第三中学校学友会誌)」
...漏らない處にお遷り遊ばされました...
稗田の阿禮、太の安萬侶 武田祐吉訳 「古事記」
...同ジ日本人ノ女ガ六十餘年ノ歳月ノ間ニ斯クモ変遷スルモノデアロウカ...
谷崎潤一郎 「瘋癲老人日記」
...そのびっこを免職させてそれを第二幕の酒場の亭主(ていしゅ)に左遷している...
寺田寅彦 「自由画稿」
...その後における流行の変遷(へんせん)さえ多くは語らなかった...
永井荷風 「曇天」
...その後にはまたわれらを猟兵(カラビネール)に左遷しようとの御意ありとも承りました...
ニコライ・ゴーゴリ Nikolai Vasilievitch Gogoli 平井肇訳 「ディカーニカ近郷夜話 後篇」
...今日では世の変遷につれて最早(もは)やその人種はそこに居なくても...
牧野富太郎 「植物記」
...時代により名称に変遷(へんせん)のあったことを示している...
牧野富太郎 「植物知識」
...飛鳥河の淵瀬只ならぬはひとり都市街巷の変遷許りではあるまい...
正岡容 「異版 浅草燈籠」
...そういった遷急点が...
三澤勝衛 「自力更生より自然力更生へ」
...更に紅海際の山中に隠れ四世紀の中頃遷化(せんげ)した...
南方熊楠 「十二支考」
...二十五日に奥医師より表医師に遷された...
森鴎外 「伊沢蘭軒」
...繪聲(ONOMATOPOEIE)の語は希臘以來の意義幾多の變遷を閲し來り...
森林太郎 「「言語の起原」附記」
...余りの苦しさに直には乗り遷らず...
森鴎外 「みちの記」
...維新から明治への文化の遷り變りといふやうなことを書いて見たいと思つてゐる...
吉川英治 「折々の記」
...遷都のお触(ふ)れが出たぞ」「ここを捨てて長安へ」「後はどうなるのだろう」洛陽の市民は...
吉川英治 「三国志」
...――古顔の朱貴を筆頭に、顧(こ)のおばさん、孫新、李立、時遷(じせん)、楽和(がくわ)、張青、孫(そん)の妻などが、それらのことはやっている...
吉川英治 「新・水滸伝」
...そこに語られた物語や思想にも著しく変遷のあとが見える...
和辻哲郎 「孔子」
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