...この国のある部分で今でもバターやチーズの加工に使うミルクを鉛の容器に入れ習慣があるのは不適当なことである...
フレデリック・アークム Fredrick Accum 水上茂樹訳 「食品の混ぜ物処理および調理の毒物(1820)」
...適当な活字を求めて...
エドワード・シルヴェスター・モース Edward Sylvester Morse 石川欣一訳 「日本その日その日」
...秘密の使命を果すに適当な人物では決してなかった...
内田魯庵 「二葉亭四迷の一生」
...僕が適当な順序を考えて一応話をするからどうか気を鎮めてよく聞いてくれ給え...
海野十三 「三人の双生児」
...そして適当な距離に接近すると...
リチャード・オースティン・フリーマン Richard Austin Freeman 妹尾韶夫訳 「歌う白骨」
...むしろ適当な程度の宣伝が各方面からせり上げてそのすべての合力(レザルタント)によって世の中が都合よく正当な軌道を運転して行くのかもしれない...
寺田寅彦 「神田を散歩して」
...今ちょっと適当な言葉が見付からない...
寺田寅彦 「石油ランプ」
...それが適当な湿度と温度に会って発芽しているのであった...
寺田寅彦 「鑢屑」
...不適当なものは排出されるからである...
寺田寅彦 「ルクレチウスと科学」
...そういう思惟は初めから存在を考えるには不適当な思惟だったことになる...
戸坂潤 「現代哲学講話」
...厄介払いとはそれにちょうど適当な言葉である...
ビクトル・ユーゴー Victor Hugo 豊島与志雄訳 「レ・ミゼラブル」
...すらりとしたる女の風姿を現はすに最も適当なる形式たらしめぬ...
永井荷風 「江戸芸術論」
...退いて保護を受くるより進んで自己に適当なる租税を天下から払わしむべきである」と云ったと思ったら...
夏目漱石 「野分」
...身を置くのに適当な場所ではなくなった...
久生十蘭 「カストリ侯実録」
...担がれるのに適当なものを見出せなかつた...
牧野信一 「鬼涙村」
...投げるには不適当な丸味のある小石を思はず拾つて...
牧野信一 「晩春の健康」
...偶然ではあったがかねて用意もされていたほど適当な賜物(たまもの)であった...
紫式部 與謝野晶子訳 「源氏物語」
...「……適当な者があったら貰ってもいいですね」「本当にそう思ってお呉れですか」「ええ本当です...
山本周五郎 「日本婦道記」
便利!手書き漢字入力検索