...遥かに多く神の働きにつきて知ることができた...
W・S・モーゼス William Stainton Moses 浅野和三郎訳 「霊訓」
...揃えて順々に行方も遥かに心細く思われた...
泉鏡花 「遺稿」
...眼も遥かに下方へ下って...
橘外男 「墓が呼んでいる」
...それは確かに彼が今までつけたものより遥かに大きいもので...
アーサー・コナン・ドイル Arthur Conan Doyle 三上於菟吉訳 「患者兼同居人」
...年々父の禄の外に三人扶持を賜って銀六枚などよりは遥かに身分もよかったのである...
内藤鳴雪 「鳴雪自叙伝」
...遥かに細かい計算力を持っている様子に於て...
中里介山 「大菩薩峠」
...彼らよりも遥かに比較を絶して高級な文明を有(も)つ人種でなければ不可能だからである...
中島敦 「環礁」
...弓なりの網を持つた人はもう遥かに「ウタレ」を走りつゝ小さくなつて居る...
長塚節 「隣室の客」
...遥かに楽に書いているのであるが...
野村胡堂 「捕物小説のむずかしさ」
...遥か彼方から如何にも蠱惑的(こわくてき)に地主館(やかた)の赤い屋根と白い煙突とが...
ニコライ・ゴーゴリ Nikolai Vasilievitch Gogolj(Николай Васильевич Гоголь) 平井肇訳 「死せる魂」
...遥かの距離だが、灰色に光つてゐる砂地に風にもてあそばれてゐる風呂敷のやうなものが四つも五つも切りに堂々廻りをしてゐるので、何だらうと思つて見あげると低く大輪を描いて舞つてゐる鴎達の影であつた...
牧野信一 「雪景色」
...なお前に修正した一八〇〇年の人口より遥かに以上であり...
トマス・ロバト・マルサス Thomas Robert Malthus 吉田秀夫訳 「人口論」
...それより遥かに大きな力で...
柳宗悦 「民藝四十年」
...しかも中央の産の字は左右二字に比して遥かに小さく...
山本笑月 「明治世相百話」
...遥かに安全である事を幾度となく...
夢野久作 「白菊」
...俺になぐり殺されるより遥かにましじゃろうが」「こいつが...
吉川英治 「三国志」
...孔明は日々、葫芦の谷口に近い一高地に立って、遥かに、渭水(いすい)と祁山(きざん)の間を見ていた...
吉川英治 「三国志」
...かんじんな彼のいわゆる「町」なんていうものは、遥かうしろに、田園を綴った長閑(のどか)な工場街として遠く見えているだけで、僕らがまごつき、初めて自動車を降りた所などには、町のかけらも見当りはしない...
吉川英治 「随筆 宮本武蔵」
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