...気遣うことも頻りなり...
石井研堂 「大利根の大物釣」
...遣うても遣うても少しも減らぬのみか...
丘浅次郎 「動物の私有財産」
...立ち聞きせられるのを気遣うように...
薄田泣菫 「艸木虫魚」
...どうも僭越(せんえつ)なことではないかと気遣う向きもありましたが...
高村光雲 「幕末維新懐古談」
...やたらに自分に敬語を遣うようになりました...
太宰治 「人間失格」
...リリーの様子を気遣う余りついふらふらと品子の家の近所ぐらいまで行くかも知れないからであったが...
谷崎潤一郎 「猫と庄造と二人のおんな」
...なにか大事なたのみごとがあるのだが断わられはしまいかと気遣うような...
アントン・チェーホフ Anton Chekhov 神西清訳 「決闘」
...気を遣うといけませんから...
豊島与志雄 「好意」
...相手と同じ言葉を遣う事にしているからである...
永井荷風 「※[#「さんずい+(壥−土へん−厂)」、第3水準1-87-25]東綺譚」
...おろおろと伊兵衛を気遣う)博労木崎の久太郎(四十二...
長谷川伸 「一本刀土俵入 二幕五場」
...(半次に斬りかかる)おむら母子は半次を気遣う...
長谷川伸 「瞼の母 二幕六場」
...王様のように気を遣うこともないのでずっと良いや...
バルザック Honore de Balzac 中島英之訳 「ゴリオ爺さん」
...学生は服よりも帽子の方に遥かに気を遣うものである...
バルザック Honore de Balzac 中島英之訳 「ゴリオ爺さん」
...自分の娘達に八〇万フラン持たしてやるような男は十分に気を遣うべき男というわけだ...
バルザック Honore de Balzac 中島英之訳 「ゴリオ爺さん」
...こんな今の女学生みたいな言葉を遣うはずがない...
三田村鳶魚 「中里介山の『大菩薩峠』」
...美しい声と美しい言葉とを遣うようにしたいものである...
宮城道雄 「声と食物」
...父のような心がお身の上を気遣うのでござります...
Johann Wolfgang von Goethe 森鴎外訳 「ファウスト」
...べつにおべっかを遣うようなこたあねえつもりなんだが」しかし信用されてみれば悪い気持ではないし...
山本周五郎 「泥棒と若殿」
便利!手書き漢字入力検索