...人は彼を見ると遠慮して...
魯迅 井上紅梅訳 「阿Q正伝」
...「あんな奴に何で遠慮してやるものか? 人の顏をじろ/\見て...
岩野泡鳴 「泡鳴五部作」
...遠慮して行かなかつた位である...
グスタアフ・ヰイド Gustav Wied 森林太郎訳 「薔薇」
...いやいや君は遠慮して嘘(うそ)をついているのだろう...
太宰治 「惜別」
...さすがに遠慮して...
谷崎潤一郎 「細雪」
...中央の石になるべく触れないようにと瀬川が遠慮してるのが...
豊島与志雄 「愚かな一日」
...自分は遠慮してにやにや笑っていた...
夏目漱石 「坑夫」
...とうとう遠慮して何にも口へ出さなかった...
夏目漱石 「こころ」
...塞(ふさ)がってるのかと思ってはじめは遠慮していたが...
夏目漱石 「明暗」
...「時分や時節で遠慮していられるか...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...手前が寝ているから遠慮して声もかけなかったはずだ...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...暫らく遠慮して下さい...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...おなじ大空の月さえ遠慮して見なくてはならないほど頭があがらなかった...
長谷川時雨 「竹本綾之助」
...今日まで遠慮しておりましたのです」戸田の娘がどうしたというんだ...
久生十蘭 「三界万霊塔」
...見に行くことを遠慮していたのである...
火野葦平 「花と龍」
...あの仕事の邪魔になってはと、遠慮しているが、癪(しゃく)だなあ、この贅沢(ぜいたく)は――唇を食いそらすようにしていると、いかなる美女も羞(は)じらう容色の振袖小姓が、酒肴を運んで来て酌を取る...
三上於菟吉 「雪之丞変化」
...あの声でああだろうあれではお父さんにもつつ抜けだよ少し遠慮してくれるといいけどねえ」「でもしかたが無いでしょうお婆さんはなんと言ったってオシャベリはよさないしそれに臭いはお婆さんの言う通りですからね」「そらそら...
三好十郎 「詩劇 水仙と木魚」
...左兵衛督(さひょうえのかみ)は高官であるから人目を引くのを遠慮して...
紫式部 與謝野晶子訳 「源氏物語」
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