...ふと遠慮して立たっせえた...
泉鏡花 「怨霊借用」
...人は彼を見ると遠慮して...
魯迅 井上紅梅訳 「阿Q正伝」
...態(わざ)と遠慮して声をかけなかったのだが...
江戸川乱歩 「孤島の鬼」
...遠慮しているのか...
谷崎潤一郎 「細雪」
...二君枝は吉村の宿を訪れるのを遠慮していたらしく...
豊島与志雄 「鳶と柿と鶏」
...小野君が遠慮して帰っていってから...
豊島与志雄 「肉体」
...言い出したいけれども恥を掻くといけないと思って遠慮していたものが多いのを...
中里介山 「大菩薩峠」
...舞台へ気を取られている四辺(あたり)へ遠慮して動かなかった...
夏目漱石 「明暗」
...時局の影響で遠慮していた...
長谷川時雨 「モルガンお雪」
...毎年夏には一度は二郎と一処に旅行をするのが慣ひだつたが父が死んで以来ずつと遠慮してゐたので...
牧野信一 「毒気」
...遠慮してしまつた...
牧野信一 「露路の友」
...パティに遠慮して...
三浦環 「お蝶夫人」
...今の世の中に二人が一週間も泊ったら莫大な迷惑になることを遠慮して私が迷っていると...
宮城道雄 「耳の日記」
...遠慮して来客にも近づきませんし...
紫式部 與謝野晶子訳 「源氏物語」
...私は遠慮してしないだけです...
紫式部 與謝野晶子訳 「源氏物語」
...「あれは君に遠慮しておられるのかも知れない...
森鴎外 「ヰタ・セクスアリス」
...さて赤松という苗字だが、私の生家がやはり赤松系で、播州の西部から辻川へ移住してきたのに、わざと遠慮して、松岡を名乗るようになったという、古い言い伝えがあった...
柳田国男 「故郷七十年」
...お姉さまはただもう遠慮して...
山本周五郎 「めおと蝶」
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