...あすこの隅にいって遠慮していろ...
有島武郎 「星座」
...」と縁端(えんはし)に遠慮して遠くで顔をふって...
泉鏡花 「海異記」
...足だけは遠慮して膝を折らせ...
岩野泡鳴 「泡鳴五部作」
...君は遠慮しているのに違いない」「そうじゃないんですよ...
海野十三 「海底都市」
...遠慮していれば、いつまでたっても、奥へ通れない...
海野十三 「のろのろ砲弾の驚異」
...宗平と宗忠は、私に遠慮して、入口近く一団となって寝ている...
大下藤次郎 「白峰の麓」
...当分家へ来ることは遠慮してもらわなければならぬと咄嗟(とっさ)に決心していた胸の閊(つか)えが跡形もなく消え失せて...
橘外男 「陰獣トリステサ」
...最初瀬越さんは妙に遠慮していらしって...
谷崎潤一郎 「細雪」
...そのくらいのことを遠慮しては...
谷崎潤一郎 「痴人の愛」
...どうぞ御遠慮なくお入りなさいませ」「はい……」兵馬は遠慮して...
中里介山 「大菩薩峠」
...遠慮して、芸を中止して、このお通りになるものをお通し申して、それから再び芸を始めるのかと思うと、そうでもありません...
中里介山 「大菩薩峠」
...御大病でいらっしゃるから遠慮しておいた方がいいと...
中里介山 「大菩薩峠」
...わざと遠慮して勝手口へ回ると...
夏目漱石 「門」
...一間だけであるといふことを遠慮して私が仕事にたづさはつてゐる間は独りで出かけて行くのであつた...
牧野信一 「熱い風」
...大方見知らない客が来続けてゐるので遠慮してゐるのだらう位ゐに樽野は思つた...
牧野信一 「鶴がゐた家」
...遠慮して呉れると恨むよ...
山本周五郎 「百足ちがい」
...よろしい、遠慮して、拙者は元の道へ引っ返すこととしよう...
吉川英治 「銀河まつり」
...階下(した)へ遠慮しておれ」三露八が...
吉川英治 「松のや露八」
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