...園が不断から言葉少なで遠慮がちな男だとは知っていたけれども...
有島武郎 「星座」
...可なり遠慮がちながらも話されるのでありました...
伊藤野枝 「背負ひ切れぬ重荷」
...奥様の遠慮がちなお言葉のなかにその様子が感ぜられた...
犬養健 「愚かな父」
...この遠慮がちな言葉さへも...
小穴隆一 「二つの繪」
...万事が遠慮がちな時ですから...
橘外男 「蒲団」
...初心(うぶ)な若さにつきものの遠慮がちな角(かく)ばった様子やぎごちのない気持が取れず...
アントン・チェーホフ Anton Chekhov 神西清訳 「犬を連れた奥さん」
...遠慮がちな顔を半分ほど中へ出した...
夏目漱石 「明暗」
...「御免(ごめん)なさい御免(ごめん)なさい」と遠慮がちなることは...
新渡戸稲造 「自警録」
...始終遠慮がちな注意を受けなければならなかった...
野村胡堂 「楽聖物語」
...吾人の最も遠慮がちな意見に於ても...
萩原朔太郎 「詩の原理」
...父にまで遠慮がちなれば自づから詞(ことば)かずも多からず...
樋口一葉 「ゆく雲」
...父にまで遠慮がちなれば自づから詞かずも多からず...
樋口一葉 「ゆく雲」
...遠慮がちなしわぶきとひそかな話しごえであった...
本庄陸男 「石狩川」
...そしておずおずした遠慮がちな所作をしながら...
トオマス・マン Thomas Mann 実吉捷郎訳 「トニオ・クレエゲル」
...しかし、松は閉っている雨戸の前で、遠慮がちな、低いよわよわしい声で呼んだ...
山本周五郎 「嘘アつかねえ」
...たんば老人の遠慮がちな意見によれば...
山本周五郎 「季節のない街」
...善人で遠慮がちなこの人が...
吉川英治 「上杉謙信」
...遠慮がちな頷き方をした...
吉川英治 「平の将門」
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