...可なり遠慮がちながらも話されるのでありました...
伊藤野枝 「背負ひ切れぬ重荷」
...今の家は遠慮がちな追い立てをくっていた...
梅崎春生 「黄色い日日」
...この遠慮がちな言葉さへも...
小穴隆一 「二つの繪」
...あんな混乱の際に救護所に詰めこまれて遠慮がちな明け暮れを送るよりも...
永井隆 「長崎の鐘」
...遠慮がちな顔を半分ほど中へ出した...
夏目漱石 「明暗」
...「御免(ごめん)なさい御免(ごめん)なさい」と遠慮がちなることは...
新渡戸稲造 「自警録」
...始終遠慮がちな注意を受けなければならなかった...
野村胡堂 「楽聖物語」
...吾人の最も遠慮がちな意見に於ても...
萩原朔太郎 「詩の原理」
...父にまで遠慮がちなれば自づから詞(ことば)かずも多からず...
樋口一葉 「ゆく雲」
...初め遠慮がちな臆測から出発したことなどは...
ニコライ・ゴーゴリ Nikolai Vasilievitch Gogolj(Николай Васильевич Гоголь) 平井肇訳 「死せる魂」
...遠慮がちなしわぶきとひそかな話しごえであった...
本庄陸男 「石狩川」
...そしておずおずした遠慮がちな所作をしながら...
トオマス・マン Thomas Mann 実吉捷郎訳 「トニオ・クレエゲル」
...そこでみんなは遠慮がちな態度で...
トオマス・マン Thomas Mann 実吉捷郎訳 「予言者の家で」
...この人のような心のやさしく遠慮がちな女性は...
柳田国男 「故郷七十年」
...しかし、松は閉っている雨戸の前で、遠慮がちな、低いよわよわしい声で呼んだ...
山本周五郎 「嘘アつかねえ」
...たんば老人の遠慮がちな意見によれば...
山本周五郎 「季節のない街」
...善人で遠慮がちなこの人が...
吉川英治 「上杉謙信」
...遠慮がちな頷き方をした...
吉川英治 「平の将門」
便利!手書き漢字入力検索