...御過賞にあつかり...
高橋龍雄 「芳賀先生と日本主義」
...金賞とあるのは少し過賞過ぎるように感じられて心苦しくなりましたから...
高村光雲 「幕末維新懐古談」
...西洋画写生の法を浮世絵の人物に施してよく成功せる点はむしろ北斎の上に出づといふも過賞にあらず(浅草観音堂内奉納の絵額に一ツ家の姥(おうな)の図あり)...
永井荷風 「江戸芸術論」
...こは決して過賞に非ず...
永井荷風 「江戸芸術論」
...著者は肉筆画と板画とを合せてここに渾然(こんぜん)たる大美術史を編纂したれどもその所論は殊更(ことさら)北斎を過賞したればフェノロサの研究によるよりもかへつてゴンスに拠りたるものと言はざるべからず...
永井荷風 「江戸芸術論」
...この書出でてより斯界(しかい)の研究は最早(もはや)その第二次とすべき一局面の細密なる蒐集以外主要の点に付(つい)ては全く為(な)すべき余地なきに至りしといふも過賞にあらず...
永井荷風 「江戸芸術論」
...また役者絵の中(うち)西洋写真の像より思ひ付きて俳優似顔をば線を用ひずして凡(すべ)て朦朧(もうろう)たる淡彩の色を以て描きしはその奇異なる点まさに寛政の写楽が似顔絵に比するも過賞にあらざるべし...
永井荷風 「江戸芸術論」
...されば氷川の森の背後にかの殺風景なる三聯隊の兵舎の聳ゆるなくんば東京市内の空地の中風光絶佳の処となすも決して過賞にあらざるべし...
永井荷風 「偏奇館漫録」
...谷崎君がわたくしを以て西鶴の亜流となした事もさして過賞とするにも及ばないであろう...
永井荷風 「正宗谷崎両氏の批評に答う」
...芭蕉の秋風の句は世間にて往々過賞を蒙(こうむ)れども...
正岡子規 「俳句の初歩」
...あまりなご過賞は...
吉川英治 「三国志」
...「いやご過賞です...
吉川英治 「三国志」
...「先生のご過賞は...
吉川英治 「三国志」
...ご過賞(かしょう)...
吉川英治 「神州天馬侠」
...ともすれば、愛慾の広海(こうかい)に溺れ、ともすればまた、名利(みょうり)の大山(たいせん)に踏み迷っている凡夫なのじゃ、聖者などとは、滅相もない過賞、幼なじみのおん身にいわれては、この愚禿(ぐとく)こそ、穴にも入りたい」「親鸞どの」弁円は、しかと、その人の手をにぎりしめて、「幼少から、これほどのおん身を、友として持ちながら、なぜ弁円は、早くからおん身のその真実と徳に触れることができなかったであろうか...
吉川英治 「親鸞」
...すこし過賞に傾いた気味がないでもない...
吉川英治 「随筆 新平家」
...おそろしく過賞し...
吉川英治 「宮本武蔵」
...まず当今の名人――名人といっては過賞なら...
吉川英治 「宮本武蔵」
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