...その廃墟(はいきょ)は過ぎし日の歴史を語り...
ワシントン・アーヴィング Washington Irving 吉田甲子太郎訳 「わたくし自身について」
...過ぎし日のそこはかとなき物思ひやをら浮びぬ...
上田敏 上田敏訳 「海潮音」
...しらで過ぎし日はまだしもなれ...
高山樗牛 「瀧口入道」
...いまは過ぎし日のおさなきどちにこのひとまきをおくらむ...
竹久夢二 「どんたく」
...そのとき自分の眼前には忽然(こつぜん)として過ぎし日のK大学におけるB教授の実験室が現われるような気がした...
寺田寅彦 「B教授の死」
...孝太郎は過ぎし日を思った...
豊島与志雄 「囚われ」
...二このごろ雑誌『新潮』の記者見るにも足らぬわが著作を採(と)りこれを基(もとい)として余が文学年表なるものを編輯し該誌上(がいしじょう)に掲載すべければとて過ぎし日のことどもさまざま問合せ来りぬ...
永井荷風 「書かでもの記」
...「過ぎし日の事思出(おもいい)でて泣く...
永井荷風 「夏の町」
...私は過ぎし日の「自己統一」を追惜するのであつた...
中原中也 「我が生活」
...過ぎし日の現象に関する記録である...
長谷川時雨、三上於菟吉 「旧聞日本橋」
...過ぎし日の多くの群がりよる記憶を呼び起し...
エドガー・アラン・ポー Edgar Allan Poe 佐々木直次郎訳 「ウィリアム・ウィルスン」
...過ぎし日あたしが持った杼(ひ)と同じようにあたしの体を只だ一個の器械としてより以上には取り扱わない工場主と魔窟のオヤジと院長とそこにどれ丈けの距(へだ)たりがあるね?ためたお金では傷口の肉がまだ二分の一しかあがらず退院した時にゃ腰のきれない程の借金で...
細井和喜蔵 「泥沼呪文」
...その過ぎし日の「青猫」の詩人を...
堀辰雄 「「青猫」について」
...過ぎし日の醜い姿を寫し出して行かなければなりません...
水野仙子 「道」
...遊びに行くと誓った私はお屋敷の子の悲哀(かなしみ)を抱いて掟(おきて)られ縛(いまし)められわずかに過ぎし日を顧みて慰むのみである...
水上滝太郎 「山の手の子」
...(3)過ぎし日の愛人をおもふこと真に雪の下の若草を思ふに似たりとつげよ...
室生犀星 「抒情小曲集」
...過ぎし日先(ま)づ天(あま)つ日を...
與謝野晶子 「晶子詩篇全集」
...例(れい)は波の音(おと)に唯(たゞ)聞き耽(ふけ)りて過ぎし日のまぼろしを追ふ頃を...
與謝野寛、與謝野晶子 「巴里より」
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