...逸早く窓外に展開された凄じい光景を見てとつた若い女性は...
飯田蛇笏 「薄暮の貌」
...逸早く閑人(ひまじん)の耳につくものだ...
薄田泣菫 「独楽園」
...自分の要るものだけを逸早く奪ひ取る若い蜜蜂の機鋒の鋭さが羨まれないではゐられない...
薄田泣菫 「独楽園」
...そうするとその時に京都の高等学校からベース・ボールのために来て一高に宿しておった学生が逸早く駈けつけて私の教室にきて見た...
高楠順次郎 「東洋文化史における仏教の地位」
...相州さまは逸早くその御異図を感知なされ...
太宰治 「右大臣実朝」
...逸早く処分したものか問題の動物は...
橘外男 「陰獣トリステサ」
...逸早くも博士の後を追って都から乗り込んできたのであろう...
橘外男 「ウニデス潮流の彼方」
...逸早く誰かに拾はれて了つたと見えて...
田山録弥 「父親」
...プロレタリア大衆は逸早く感づくことが出来る場合が多い...
戸坂潤 「思想としての文学」
...此度は必死になりて逸早く...
内藤湖南 「寧樂」
...洋裝婦人連の素姓を逸早く見拔いたらしかつた...
牧野信一 「痴日」
...逸早く彼が先に眼を閉ぢた...
牧野信一 「病状」
...その話は逸早く一九が六阿彌陀詣の中に取入れて居ります...
三田村鳶魚 「物貰ひの話」
...彼等少年少女は逸早くこの世紀……〔以下数行分欠〕……性教育の必要はその中から叫ばれ始めた...
夢野久作 「東京人の堕落時代」
...逸早く姿をくらましたお粂の行先を突き止めるべく馳けずり廻っていた手先のひとりです...
吉川英治 「江戸三国志」
...両兎を追うもの一兎を得ず、逸早く、金吾はきびすを巡らして前の所へ戻って来ましたが、もうその時は万太郎の方も、優形の覆面を取逃がして、地団駄(じたんだ)を踏んでいるあとでありました...
吉川英治 「江戸三国志」
...逸早く返書をよこして...
吉川英治 「源頼朝」
...彼は逸早く逃げていたのだ...
吉川英治 「宮本武蔵」
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