...しかも殺された旗田鶴彌のお尻の下に残しておいたその持主の土居三津子を逸早く逮捕し...
海野十三 「地獄の使者」
...逸早く暁を知りもし...
薄田泣菫 「独楽園」
...春三郎の顏は逸早く衣食問題に戻つた...
高濱虚子 「續俳諧師」
...其時大きな地震があつて水月は逸早く跣足のまゝ庭に飛び下りた...
高濱虚子 「俳諧師」
...逸早く私たちの来ることを知って...
谷譲次 「踊る地平線」
...その敏感さで房一は相沢が一方では彼を賞(ほ)め上げながら逸早く往診を求めたのはその恩恵と好意によるものだと知らせたがつてゐるのを見抜いた...
田畑修一郎 「医師高間房一氏」
...逸早くも反河上派に...
戸坂潤 「社会時評」
...凡て新しく現われた支配的な事情を逸早く呑み込むことこそが...
戸坂潤 「世界の一環としての日本」
...逸早く合點した連中は...
萩原朔太郎 「二十三夜」
...逸早く宗皇帝を相談役に抱え込んだ林の日安鉱業に一歩立遅れ...
久生十蘭 「魔都」
...流血惨澹たる帝国ホテル丸の内一帯戦場同様の大混乱団長B・ストーン氏逸早くも行方を晦ます前記の如く帝都空前の大椿事は僅か一時間足らずにて落着せるが...
夢野久作 「暗黒公使」
...この曲馬団の渡来以前に逸早くこの曲馬団の内容を看破し...
夢野久作 「暗黒公使」
...おりんは逸早く月江の手をとり...
吉川英治 「江戸三国志」
...両兎を追うもの一兎を得ず、逸早く、金吾はきびすを巡らして前の所へ戻って来ましたが、もうその時は万太郎の方も、優形の覆面を取逃がして、地団駄(じたんだ)を踏んでいるあとでありました...
吉川英治 「江戸三国志」
...魏延(ぎえん)などの諸隊はおおむね逸早く城外へ出ていた...
吉川英治 「三国志」
...逸早く山上近くに達した人数は...
吉川英治 「新書太閤記」
...そこには、信長の嫡子(ちゃくし)信忠の遺子三法師(ぼうし)丸(まる)がいる関係上、自然、安土以後の織田家の中心がそこに移されたかのような観をなしていたためであるが、勝家には、そのこともまた、何か逸早く、秀吉が僭越(せんえつ)な音頭(おんど)を取って事態をうごかしているように邪推(じゃすい)された...
吉川英治 「新書太閤記」
...――そういう土地へ行って逸早く割り込めばきっとなにかうまい仕事があるだろう...
吉川英治 「宮本武蔵」
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