...藝妓を取次に二三度盃の献酬をした日下部君は...
石川啄木 「菊池君」
...又酒をのませ盃の献酬(やりとり)にしばらく話消(はなしきえ)けるゆゑ強(しひ)て下回(そのつぎ)をたづねければ...
京山人百樹刪定 「北越雪譜」
...其地如レ敷レ玉、闕台映、楼台玲瓏、目所レ不レ見、耳所レ不レ聞、携レ手徐行、到二一大宅之門一、女娘曰、君且立二此処一開レ門入レ内、即七豎子来相語曰、是亀比売之夫也、亦八豎子来相語曰、是亀比売之夫也、茲知二女娘之名亀比売一、乃女娘出来、嶼子語二豎子等事一女娘曰、其七豎子昂星也、其八豎子者畢星也、君莫レ恠終焉、即立レ前引導、進入二于内一、女娘父母共相迎、揖而定坐、于レ斯称二説人間仙都之別一、二談議人神偶会之喜一、乃薦二百品之芳味一、兄弟姉妹等、挙レ杯献酬、隣里幼女等、紅顔戯接、仙歌寥亮神逶、其為二歓宴一、万二倍人間一、於レ茲不レ知二日暮一、但黄昏之時、群仙侶等漸々退散、即女郎独留、雙眉接レ袖、成二夫婦之理一、万葉詩人は「二人入居て、老もせず死にもせずして、永世に有けんものを」と歌い、『古事記』は海神の宮殿を形容して、「魚鱗の如(ゴト)作れる宮」と云い、二神結婚の条に、美智の皮八重を敷き、其上に畳八重を敷きしを記す...
高木敏雄 「比較神話学」
...酒盃(しゅはい)の献酬もさかんになり...
太宰治 「新釈諸国噺」
...貞之助は立って老人の前に行って献酬をし...
谷崎潤一郎 「細雪」
...そして賑かに、だがどことなく落付いて、互に献酬したり、或は手酌で……...
豊島与志雄 「傷痕の背景」
...献酬(けんしゅう)の間によくそれを臨機応変に運用した...
夏目漱石 「行人」
...互に献酬を始めました...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...慰労として饂飩(うどん)くらいで献酬することもあり...
原勝郎 「東山時代における一縉紳の生活」
...一席を設けて献酬しつつお互いの心情を語りあわねばならぬのであった...
本庄陸男 「石狩川」
...それはそれはまことに失礼と如才なく謝罪しておいたものの献酬また献酬...
正岡容 「東京万花鏡」
...さも楽しげに献酬(けんしゅう)しながら...
三上於菟吉 「雪之丞変化」
...礼数罷献酬...
森鴎外 「伊沢蘭軒」
...献酬の間善く飲み善く談じた...
森鴎外 「伊沢蘭軒」
...主人との献酬(けんしゅう)はなかったのである...
柳田国男 「木綿以前の事」
...献酬(けんしゅう)のあいだに打ち笑って...
吉川英治 「新書太閤記」
...献酬(けんしゅう)のあいだに説(と)く...
吉川英治 「新・水滸伝」
...杯(さかずき)を献酬(けんしゅう)した...
吉川英治 「松のや露八」
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