...渺茫(びょうぼう)として際涯なく黒い海面は天に連なり...
押川春浪補 「本州横断 痛快徒歩旅行」
...第一一三項 狐の偽物ある人の書いたものの中に見えていたが、尾州名古屋、某氏の別荘に奇樹、怪石相連なり、園中に広き池ありて魚鳥ここに集まり、楼広くして高く、風景絶佳の仙境である...
井上円了 「おばけの正体」
...本郷の家並が曲りくねって連なり...
梅崎春生 「風宴」
...新武藏野と小金井と上下相連なりて長さ五六里とは...
大町桂月 「小利根川の櫻」
...北は湖心に連なり...
大町桂月 「十和田湖」
...更に國祖殿に連なりて...
大町桂月 「冬の榛名山」
...筑波の兩峯は西南に連なり...
大町桂月 「北總の十六島」
...お祝いの饗宴(きょうえん)に連なりながら食堂の壁に描かれたたくさんのものをつくづくながめて...
岡倉覚三 村岡博訳 「茶の本」
...両側には聖者の画像が連なり...
アントン・チェーホフ Anton Chekhov 神西清訳 「大ヴォローヂャと小ヴォローヂャ」
...琵琶湖(びわこ)の東北の縁にほぼ平行して、南北に連なり、近江(おうみ)と美濃(みの)との国境となっている分水嶺(ぶんすいれい)が、伊吹山の南で、突然中断されて、そこに両側の平野の間の関門を形成している...
寺田寅彦 「伊吹山の句について」
...層々相接し、節々相連なり、いまだ一として特別分離の運動をなすものにあらず...
徳富蘇峰 「将来の日本」
...表の樣子は店の方に連なり...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...過去は寂寥の谷に連なり未來は絶望の岸に向へり...
萩原朔太郎 「氷島」
...峨々とした南畫風な高い山々が連なり...
林芙美子 「屋久島紀行」
...我々は諸原因の同様の連なりを拡張でき...
デイビッド・ヒューム David Hume 井上基志訳 「人間本性論(人性論)」
...過去の知覚の連なりを省みるとき...
デイビッド・ヒューム David Hume 井上基志訳 「人間本性論(人性論)」
...草木交(こもご)も連なり雲霧掩蔽(えんぺい)す...
南方熊楠 「十二支考」
...眼に触れるもののすべての面に底知れぬ伝統の深さが連なりわたって静まっている...
横光利一 「旅愁」
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