...到る處に自己に類似して而も自己を凌駕する思想と生活とに逢着するが故に...
阿部次郎 「三太郎の日記 第一」
...我等の文化の將來に於ける發展を指導し得るが如きものの多くに逢着する...
阿部次郎 「三太郎の日記 第三」
...地震とかいうものに逢着(ほうちゃく)せねば思い出せなかった年玉の意味を幸いにこの両者に逢着したことによって思い出し得たのであります...
高浜虚子 「俳句の作りよう」
...この事実に逢着して私は飛び立つほどの嬉(うれ)しさを覚えました...
高浜虚子 「俳句の作りよう」
...ここに於いて多少の混乱に逢着したようでございます...
太宰治 「ろまん燈籠」
...するとまたすぐに第二の問題に逢着(ほうちゃく)した...
寺田寅彦 「芝刈り」
...という根本問題に逢着している筈である...
戸坂潤 「クリティシズムと認識論との関係」
...条件そのものが変化しなければならぬような限界に逢着することは...
戸坂潤 「世界の一環としての日本」
...其苦に逢着した刹那に於ては...
朝永三十郎 「學究漫録」
...殆ど思議すべからざる事実に逢着し得たのである...
永井荷風 「草紅葉」
...吾人がこの問題に逢着(ほうちゃく)したとき――吾人は必ずこの問題に逢着するに相違ない...
夏目漱石 「文芸の哲学的基礎」
...けれどもそれに逢着(ほうちゃく)するのは難中の難事である...
夏目漱石 「倫敦消息」
...影を追えば本体に逢着(ほうちゃく)する時がないとも限らぬ...
夏目漱石 「吾輩は猫である」
...まるで宿命説のように過去の因縁に逢着した...
久生十蘭 「金狼」
...骨立った肩が波のように起伏するのは何か非常な大煩悶に逢着したのだということが判る...
久生十蘭 「魔都」
...山路を行く時その路傍の岩側に咲いている美麗な紫花に逢着し...
牧野富太郎 「植物記」
...あのときについて私は一つの大した疑問に逢着いたしましたが...
宮本百合子 「獄中への手紙」
...デュウゼが新しい考え方と演じ方とをもって出現するに及び革命に逢着した...
和辻哲郎 「エレオノラ・デュウゼ」
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