...我等の文化の將來に於ける發展を指導し得るが如きものの多くに逢着する...
阿部次郎 「三太郎の日記 第三」
...彼自身の生命の緊迫した問題に逢着したのであります...
石川三四郎 「浪」
...あまつさえもしもこちらより向こうのほうが強い場合には物理学的困難にまで逢着しなければならぬ不便があるため...
伊丹万作 「雑文的雑文」
...吾人は茲に一疑惑に逢着せざるを得ざる也...
高山樗牛 「美的生活を論ず」
...ここに於いて多少の混乱に逢着したようでございます...
太宰治 「ろまん燈籠」
...優秀な文明に逢着してそれを取り入れざるを得なかった代りに...
谷崎潤一郎 「陰翳礼讃」
...一脈の連鎖によって互いにつながっているらしく見える現象に逢着(ほうちゃく)して...
寺田寅彦 「比較言語学における統計的研究法の可能性について」
...生命とか精神とかいうものを除いたいわゆる物質を取扱って何事かしようという時にはすぐに物理学的の問題に逢着(ほうちゃく)する...
寺田寅彦 「物理学の応用について」
...わたしは何か彼の足跡にでも逢着(ほうちゃく)することもあるまいかと...
ドイル Arthur Conan Doyle 岡本綺堂訳 「世界怪談名作集」
...却って如何にして主観をば客観化そうかという課題に逢着したことである...
戸坂潤 「エマヌエル・カント『自然哲学原理』解説」
...之に反して以上のように他の概念に帰する見方を全く離れて自立的な終局的な意味がこの目的概念に求められるかどうかを見る時吾々は全く別の事柄に逢着する...
戸坂潤 「カントと現代の科学」
...吾々日本人は今まさに新らしく出立しなければならない時期に逢着している...
豊島与志雄 「偶像に就ての雑感」
...偶然への無数の逢着性を有している...
豊島与志雄 「長篇小説私見」
...自分はここにわれらの祖先が数限りなく創造した東洋固有の芸術に逢着する...
永井荷風 「霊廟」
...彼は子供に対する母親の愛情が父親のそれに比べてどの位強いかの疑問にさえ逢着(ほうちゃく)した...
夏目漱石 「道草」
...彼はまた思いがけない現象に逢着(ほうちゃく)した...
夏目漱石 「明暗」
...けれどもそれに逢着(ほうちゃく)するのは難中の難事である...
夏目漱石 「倫敦消息」
...私は再び上人の異数な表現に逢着(ほうちゃく)したのです...
柳宗悦 「民藝四十年」
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