...速い潮流に流されそうになる艇を...
海野十三 「地球要塞」
...――ああ、夏山さん……いやどうも、大変なんです……ええ、さっきの自動車なんですがね、ところがね、その自動車(くるま)は、ほら、あの岳南鉄道の堀見さんのものなんです、で、早速いま、そちらの別荘の方へ電話したんです、すると、すると、別荘に人が殺されてるってんです……ええ、そうそう、殺した奴が自動車(くるま)で逃げたわけです……さあ、その乗ってた犯人が誰だか、そいつア判らんですが、とにかく私は、逃げられないように、両方の停車場(スタンド)を厳重に監視してますから、あなたは別荘へ廻って、そこを調べたら、直ぐにこちらへ来て下さい……じゃアお願いします……...
大阪圭吉 「白妖」
...もっとも足の速いものだけが生き残る...
丘浅次郎 「人間生活の矛盾」
...宝探しの連中の速い歩調に後れずについて行くのは私には辛(つら)かった...
スティーブンソン Stevenson Robert Louis 佐々木直次郎訳 「宝島」
...が、もしそれが、うすい、速い、氷雨(ひさめ)に似たようなものであれば、これは徒(いたず)らに、今までの積雪の表面に余計な硬皮(クラスト)をかぶせるだけの役にしか立たないから、折角の舞台を滅茶々々にされて、みんな恨めしげに空を白眼(にら)んで祈るだろう...
谷譲次 「踊る地平線」
...ばりばりといふ音は何か鋭い速い広い浪のやうな不安をひろげた...
田畑修一郎 「医師高間房一氏」
...目の基礎訓練に五年もかけた甲斐(かい)があって紀昌の腕前(うでまえ)の上達は、驚くほど速い...
中島敦 「名人伝」
...速いがしかし落着いた廻転を定常的に保っている...
中谷宇吉郎 「アラスカ通信」
...なぜかならいくら風のように速い深谷であっても...
葉山嘉樹 「死屍を食う男」
...「おうい! 余んまり速いぞう...
葉山嘉樹 「氷雨」
...テンポの速いということも一つの条件である...
平林初之輔 「現下文壇と探偵小説」
...飜訳で読むのが原書で読むのよりも速いということはあるにしても...
三木清 「如何に読書すべきか」
...社会層のテムポ速い飛躍と複雑の増大によって...
宮本百合子 「明日の言葉」
...速い...
三好十郎 「肌の匂い」
...五山盛時の写本の字を想わしめるすこし右あがりの速い書体で...
柳田国男 「雪国の春」
...これは速い旅のレコードだつた...
ジャック・ロンドン Jack London 山本政喜訳 「荒野の呼び声」
...この船はお前たちの考えている飛行機よりずっと速いんだ...
蘭郁二郎 「地図にない島」
...なかなか速いぞ...
モーリス・ルプラン 菊池寛訳 「奇巌城」
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