...上滑りをして通る――中心の問題に注意の焦點を集中するために...
阿部次郎 「三太郎の日記 第三」
...女学生、小学生が通る...
梅崎春生 「幻化」
...厚い毛皮にもかゝはらず寒さがしみ通る...
關口存男 「新獨逸語文法教程解説」
...女中が取次をして私はすぐ彼女の室に通ることが出来た...
豊島与志雄 「運命のままに」
...それがお師家(しけ)さんで通るのだから...
中里介山 「大菩薩峠」
...これは川や堀の流れの底の知れない最も深い淵に住んで居て通る人を見かけては淵の中へ引っ張り込んでしまうのである...
中里介山 「百姓弥之助の話」
...だまって通る法(ほう)はございませんので...
ペロー Perrault 楠山正雄訳 「猫吉親方」
...街道(かいどう)を車のとろとろと通る音もしない...
マロ Malot 楠山正雄訳 「家なき子」
...「時々キヤラバンが通るばかりで...
三島霜川 「平民の娘」
...今晩は至極好い肴(さかな)あるそうで結構でござると挨拶して通る...
南方熊楠 「十二支考」
...うまい工合(ぐあい)に気象台を通るようになるんだ...
宮沢賢治 「風野又三郎」
...この間先払いの声を立てさせて通る車がございましたが...
紫式部 與謝野晶子訳 「源氏物語」
...人が通るとすぐ薄暗い家の中へ引っ込んでしまう...
森鴎外 「雁」
...用事が無ければ通る気になれない位であった...
夢野久作 「東京人の堕落時代」
...深夜のしじまを破って通る轡(くつわ)の響きで眼をさましたのであった...
吉川英治 「新書太閤記」
...朱革(あかがわ)の鎧櫃(よろいびつ)を背負って通るのを見かけなかったかい」「ヘエ...
吉川英治 「新・水滸伝」
...権(ごん)叔父の二人なら通るも帰るも...
吉川英治 「宮本武蔵」
...高槻の傍を通る時には高山ダリヨが士卒を出して手伝わせた...
和辻哲郎 「鎖国」
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