...そこを通り越して...
會津八一 「一片の石」
...さっさと二人の前を通り越して...
芥川龍之介 「路上」
...僕はもう青春と云ふ時代もどうにか通り越してしまつた...
阿部次郎 「三太郎の日記 第二」
...村を通り越して遠くの牧師館まで聞こえ...
アーサー・コナン・ドイル Arthur Conan Doyle 海野十三訳 「まだらのひも」
...愚劣な山頭火を通り越して醜悪な山頭火だつた...
種田山頭火 「其中日記」
...そこを通り越して徹底的に繰返していると...
寺田寅彦 「随筆難」
...市長は司祭の住居を通り越して足を止め...
ビクトル・ユーゴー Victor Hugo 豊島与志雄訳 「レ・ミゼラブル」
...懶(ものう)さの度(ど)をある所まで通り越して...
夏目漱石 「永日小品」
...千筋(ちすじ)にぎらついて深き菫(すみれ)を一面に浴せる肩を通り越して...
夏目漱石 「虞美人草」
...倦怠(だるい)のを通り越して重い...
夏目漱石 「坑夫」
...自然と人間を対等に取扱う境を通り越して...
夏目漱石 「コンラッドの描きたる自然について」
...足音は部屋の前を通り越して...
夏目漱石 「幻影の盾」
...したがって二人の関係は普通の叔父甥(おい)の域(いき)を通り越していた...
夏目漱石 「明暗」
...情なさを通り越して切腹でもしたくなってきたと言うほうがいい...
正岡容 「寄席」
...「またそんな無茶をいふ……そんなお雛様ごつこのやうな時代はもう通り越してしまつてるぢやないか...
水野仙子 「脱殼」
...第二は自宅へ曲る道を通り越して...
山本周五郎 「はたし状」
...その熟睡状態なるものが普通人のソレと違って来る……つまり普通の熟睡の程度をズット通り越して...
夢野久作 「ドグラ・マグラ」
...その女駕の前を通り越してしまうのが惜しまれました...
吉川英治 「江戸三国志」
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