...そのままにして逃げ去るに忍びず...
江戸川乱歩 「吸血鬼」
...今後の方針について注意する言葉も耳に入れず倉皇と逃げ去るように帰郷したままで...
大鹿卓 「渡良瀬川」
...近寄って行けば逃げ去るのだ」これはメリメのつつましい述懐ではなかったか...
太宰治 「猿面冠者」
...蜻蛉は彼の鼻先にしたたか噛みついて逃げ去るし...
田中英光 「さようなら」
...今朝何かそうそうと物の逃げ去るような気配(けはい)に眼を覚したのだということが...
豊島与志雄 「囚われ」
...お千代は怒って何か言うかあるいは畳を蹴(け)って逃げ去るかと思いの外(ほか)...
永井荷風 「ひかげの花」
...川下へ逃げ去る)老船頭 あ――そッと教えてやろうと思ったのに...
長谷川伸 「一本刀土俵入 二幕五場」
......
広海大治 「サガレンの浮浪者」
...また虎は羊の角を焼いた煙を忌みその臭(かざ)を悪(にく)んで逃げ去る...
南方熊楠 「十二支考」
...虎や豹が獣を搏ち損う時は大いに恥じた風で周章(あわて)て首を低(た)れて這い廻り逃げ去るは実際を見た者のしばしば述べたところだ...
南方熊楠 「十二支考」
...これに向って汝は卑怯者だ逃げ去る事はならぬぞといい置き...
南方熊楠 「十二支考」
...これは蜥蜴の尾にも能く見るところで切った尾が跳り行くのに敵が見とれ居る間に蜥蜴は逃げ去るべき仕組みだ...
南方熊楠 「十二支考」
...故に土人闇夜外出するに必ず錫杖(しゃくじょう)を突き蛇その音を聴いて逃げ去ると...
南方熊楠 「十二支考」
...二分間予を凝視した後(のち)逃げ去るのが面白い...
南方熊楠 「十二支考」
...その速やかに逃げ去るのをとどめ...
ミシェル・エーケム・ド・モンテーニュ Michel Eyquem de Montaigne 関根秀雄訳 「モンテーニュ随想録」
...浪人者サンザンの態にて逃げ去る...
山中貞雄 「中村仲蔵」
...裏木戸から逃げ去る...
山中貞雄 「森の石松」
...石松なんか居るもんか」石松、逃げ去る...
山中貞雄 「森の石松」
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