...大襲撃(だいしゅうげき)怪物群が舷側(げんそく)をこえてむこうにおりて逃げ去ると...
海野十三 「海底大陸」
...逃げ去る気遣いはないなんて...
江戸川乱歩 「黄金仮面」
...どうして逃げ去ることが出来たのであろう...
江戸川乱歩 「吸血鬼」
...そんな恰好をしただけで今度は逃げ去ることはしなかった...
高見順 「いやな感じ」
...「生を棄てて逃げ去るのは罪悪だと人は言う...
太宰治 「織田君の死」
...近寄って行けば逃げ去るのだ」これはメリメのつつましい述懐ではなかったか...
太宰治 「猿面冠者」
...これこの急迫の時に逃げ去ること勿れ...
ホーマー Homer 土井晩翠訳 「イーリアス」
...逃げ去るとは甚だ合点(がてん)のゆかぬことです...
中里介山 「大菩薩峠」
...政吉は文太郎を絞殺するに隙なく逃げ去る...
長谷川伸 「中山七里 二幕五場」
......
広海大治 「サガレンの浮浪者」
...一つの弱々しい言葉が僕の口から逃げ去る...
堀辰雄 「眠れる人」
...また虎は羊の角を焼いた煙を忌みその臭(かざ)を悪(にく)んで逃げ去る...
南方熊楠 「十二支考」
...虎や豹が獣を搏ち損う時は大いに恥じた風で周章(あわて)て首を低(た)れて這い廻り逃げ去るは実際を見た者のしばしば述べたところだ...
南方熊楠 「十二支考」
...故に土人闇夜外出するに必ず錫杖(しゃくじょう)を突き蛇その音を聴いて逃げ去ると...
南方熊楠 「十二支考」
...又仮令動物園に行き候ともフリツチイが逃げ去ることなくば何事もなかりしなる可く...
アルツウル・シユニツツレル Arthur Schnitzler 森林太郎訳 「アンドレアス・タアマイエルが遺書」
...皆逃げ去るを鬼追ひかけて捕ふる也(なり)と見えている...
柳田国男 「こども風土記」
...海から逃げ去る後影であろうと思う...
柳田国男 「雪国の春」
...すべてを捨てて逃げ去るにきまっている...
吉川英治 「三国志」
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