...今後の方針について注意する言葉も耳に入れず倉皇と逃げ去るように帰郷したままで...
大鹿卓 「渡良瀬川」
...そんな恰好をしただけで今度は逃げ去ることはしなかった...
高見順 「いやな感じ」
...近寄って行けば逃げ去るのだ」これはメリメのつつましい述懐ではなかったか...
太宰治 「猿面冠者」
...柳麗玉を残し先を争って戸外へ逃げ去る...
林不忘 「安重根」
...これこの急迫の時に逃げ去ること勿れ...
ホーマー Homer 土井晩翠訳 「イーリアス」
...剛強の心の中に念じ曰ふ546 IV 467.『あゝ進退を如何にせむ? 衆の恐れて紛々と逃げ去るほとり...
ホーマー Homer 土井晩翠訳 「イーリアス」
...お千代は怒って何か言うかあるいは畳を蹴(け)って逃げ去るかと思いの外(ほか)...
永井荷風 「ひかげの花」
...弥八より一足先に逃げ去る...
長谷川伸 「一本刀土俵入 二幕五場」
...川下へ逃げ去る)老船頭 あ――そッと教えてやろうと思ったのに...
長谷川伸 「一本刀土俵入 二幕五場」
...これに向って汝は卑怯者だ逃げ去る事はならぬぞといい置き...
南方熊楠 「十二支考」
...故に土人闇夜外出するに必ず錫杖(しゃくじょう)を突き蛇その音を聴いて逃げ去ると...
南方熊楠 「十二支考」
...又仮令動物園に行き候ともフリツチイが逃げ去ることなくば何事もなかりしなる可く...
アルツウル・シユニツツレル Arthur Schnitzler 森林太郎訳 「アンドレアス・タアマイエルが遺書」
...あるいはこの犬飼が妻の逃げ去るのを妨(さまた)げるために...
柳田国男 「年中行事覚書」
...浪人者サンザンの態にて逃げ去る...
山中貞雄 「中村仲蔵」
...裏木戸から逃げ去る...
山中貞雄 「森の石松」
...無断官地を捨てて逃げ去る――と」「はっ...
吉川英治 「三国志」
...仕官を途中にして逃げ去るなどとは何事だ...
吉川英治 「三国志」
...こう四名の隙を破って逃げ去ることは難しいだろうと思われた...
吉川英治 「宮本武蔵」
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