...『東北の京都』と近代的な言葉で云へば余り感心しないが...
石川啄木 「葬列」
...といったような封建的な――というよりは近代的なといった方が当るかも知れぬ――ある百姓心理のこり固まりなのだ...
犬田卯 「沼畔小話集」
...そして近代的な工業国になった...
高見順 「いやな感じ」
...日本が近代的な工業国になったということが...
高見順 「いやな感じ」
...そうかと思うとまたある日本食堂で最近代的な青年二人と少女二人の一行が鯛茶(たいちゃ)を注文していたが...
寺田寅彦 「雑記帳より(1[#「1」はローマ数字、1-13-21])」
...そうしてこれに対する解説を近代的な言葉で発展させればいろいろむつかしくも言えるようであるが...
寺田寅彦 「ラジオ・モンタージュ」
...近代的な生活意慾との持主らしかつたが...
徳田秋聲 「二つの失敗」
...神奈川條約成立以後は日本の上下をあげて近代的な大船建造熱が旺盛であつた...
徳永直 「光をかかぐる人々」
...改めて近代的な興味の中心を占めるようになって来た...
戸坂潤 「科学論」
...文明という観念の近代的なものは元来イギリス・ブルジョアジーの観念に由来すると見てよく...
戸坂潤 「世界の一環としての日本」
...なぜなら近代的な社会そのものが...
戸坂潤 「戦争ジャーナリスト論」
...近代的な美しい眼ですよ...
豊島与志雄 「失策記」
...ロンドンのどの劇場とも比較にならないほど思い切って近代的な構造である...
野上豊一郎 「シェイクスピアの郷里」
...しかし近代的な意味での芸術ではない...
三好十郎 「恐怖の季節」
...特に終りの方には彼の近代的な歴史観も見られたりして...
ミシェル・エーケム・ド・モンテーニュ Michel Eyquem de Montaigne 関根秀雄訳 「モンテーニュ随想録」
...豊に拓かれた田園や近代的な工場のある風景が見られるようになったのは...
柳田国男 「故郷七十年」
...近代的な頭脳と兵器をもって...
吉川英治 「新書太閤記」
...凡(およ)そ浮かれ男の眼にはそれがアラビア海のマラバル岬に鮮かな赤更紗の虹がうき出たように濃い色彩を着けたことは勿論だがまた彼女が短いスカートから現した近代的な武装を解除した両脚にはいた棕櫚(しゅろ)の葉で作ったような靴下の野性的な蠱惑(こわく)の中から浮かれ男の思いもよらぬ数々の女の生命が幻燈のように現れてくるのだ...
吉行エイスケ 「孟買挿話」
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