...長い間迂闊であった許生員も...
李孝石 「蕎麦の花の頃」
...更に七軍団(十四師団)の強大な兵団をもってパリ西南方から遠く迂回し...
石原莞爾 「最終戦争論」
...と三谷はちょっと迂濶(うかつ)を恥じた...
江戸川乱歩 「吸血鬼」
...迂闊(うかつ)なようですが...
橘外男 「棚田裁判長の怪死」
...私はそこから遠い新道を迂囘するか...
近松秋江 「箱根の山々」
...迂餘曲折をきはめてゐる...
徳永直 「光をかかぐる人々」
...しかしまたときによつては人間の思考も何と迂遠であらうか...
徳永直 「光をかかぐる人々」
...土佐派は智巧なる如くにして反つて迂拙自由党は依然として星氏の手中に在り...
鳥谷部春汀 「明治人物月旦(抄)」
...バスの走り行く一条の砂道が迂曲する運命の跡のやうに神秘らしく思はれて来る...
永井荷風 「来訪者」
...どうもこの邊りには騙(かた)りが迂路(うろ)つくものでございますから...
ブロンテイ 十一谷義三郎訳 「ジエィン・エア」
...土地のものでなければ行先の分らないほど迂回(うかい)した小径(こみち)が三囲稲荷の横手を巡(めぐ)って土手へと通じている...
堀辰雄 「幼年時代」
...村里を避けて裏山の裾を迂回して...
牧野信一 「沼辺より」
...話のために道をワザと迂回した...
牧野信一 「冬の風鈴」
...ところが私は何とも迂闊なことには...
牧野信一 「文学的自叙伝」
...相談のうえなどという迂遠(うえん)な誓言(せいげん)はできない...
山本周五郎 「樅ノ木は残った」
...君の迂愚と、多情と、あはれさと、飄逸性とを、もつとも愛して、君を神韻化した畫家に、小川芋錢のあることは知つてゐるだらうな...
吉川英治 「折々の記」
...わざと津島を迂回して...
吉川英治 「新書太閤記」
...わが心にもあらざる迂腐(うふ)の論を書きつけて口書となす...
吉田松陰 「留魂録」
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