...かくして極めて迂遠ながら第二の説明に頼る方法が取り上げられる...
伊丹万作 「演技指導論草案」
...迂遠な様だが、この外に方法はないのだよ」殆ど絶望に陥っていた私は、この妙案を聞かされて、思わず上体をしゃんとして、いそいそと云った...
江戸川乱歩 「孤島の鬼」
...ものゝ事情に迂遠な人...
高浜虚子 「進むべき俳句の道」
...其の計畫の迂なるや...
鳥谷部春汀 「明治人物月旦(抄)」
...土佐派は智巧なる如くにして反つて迂拙自由黨は依然として星氏の手中に在り...
鳥谷部春汀 「明治人物月旦(抄)」
...自分一人が迂闊だったようである...
豊島与志雄 「広場のベンチ」
...これは強(あなが)ち私の迂闊さだけではないであろう...
中谷宇吉郎 「六三制を活かす道」
...担当者が迂濶だったことは...
久生十蘭 「ノア」
...その身分職業の如何(いかん)に拘(かかわ)らず物の数理に迂闊(うかつ)ならず...
福澤諭吉 「福翁自伝」
...迂闊(うかつ)千万...
福澤諭吉 「福翁自伝」
...迂濶(うかつ)に立派な口をきくとあとで引込みがつかなくなるよ」得石は妻を見た...
山本周五郎 「五瓣の椿」
...お急ぎのお方はその列車でS駅からT線を迂廻して下さい...
横光利一 「頭ならびに腹」
...遠い道を迂回していたようでありながら...
吉川英治 「三国志」
...迂生(うせい)の万言にも勝(まさ)るかとぞんじます」「これはいずこの絵図か」「名づけて...
吉川英治 「三国志」
...――歌木の山地を迂回してやがて淋しい島南の磯へ出た...
吉川英治 「私本太平記」
...この古街道(こかいどう)を敵が須磨から迂回してくるものと想定すれば...
吉川英治 「私本太平記」
...迂作、この一篇も、悔悟(かいご)の古塔を巡礼しながら、古典に曳く鐘の余韻に、今日は末世か創世か、もいちど、無常の真理を聴こうと思うものであります...
吉川英治 「随筆 新平家」
...彼は玄関から迂回(うっかい)して行かねばならなかった...
モウリス・ルブラン 新青年編輯局訳 「水晶の栓」
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