...「少し手入れをするといいんですけれど」辰之助はそう言って爪先(つまさき)に埃(ほこり)のついた白足袋を脱いでいたが...
徳田秋声 「挿話」
...それに辰之助も長いあいだ...
徳田秋声 「挿話」
...辰巳屋などいえるものどもに借財して一時(いっとき)の乏しきを救うといえども...
徳富蘇峰 「吉田松陰」
...と辰さんは呟いて...
豊島与志雄 「女心の強ければ」
...辰代は、今井の話がよく分りはしなかったが、その全体から不気味な底深いものを感じて、多少畏敬の念の交った不安さを覚えさせられた...
豊島与志雄 「変な男」
...お辰とは従兄妹(いとこ)同士で...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...「あの悲鳴はどこで聞いたんだ」「…………」お辰は顔を挙げました...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...棟梁辰三郎と井筒屋の主人を殺した罪を責められ...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...八五郎と巾着切の辰三が來ました...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...「研辰」の方も、受けてゐるらしいので意外であるが、要するに、配合の妙よろしきを得たのだ...
古川緑波 「古川ロッパ昭和日記」
...「明日のうちに立とう」と、栄一はきゅうに決めたが、ひそかにそれを喜んだのは、辰男だった...
正宗白鳥 「入江のほとり」
...辰さんばかりは些(ちつ)とも旅行しとらんのぢやから...
正宗白鳥 「入江のほとり」
...辰造 ヘヘ、そいつはありがたいが、今俺は職務執行中につき酒はいただきやせん...
三好十郎 「樹氷」
...光辰は馬を乗りすてた...
山本周五郎 「若き日の摂津守」
...「また通りかかったらおよりなさいまし」光辰は外へ出ると...
山本周五郎 「若き日の摂津守」
...「侍としてその心得を知らぬ者はないと存じます」「よし」と光辰は頷いた...
山本周五郎 「若き日の摂津守」
...僕は辰子さんから僕の所へ來てくれない限りもう行くまいと思つてゐる...
横光利一 「悲しみの代價」
...「辰の口から一応は御当家へ帰って...
吉川英治 「宮本武蔵」
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