...蕗の薹は辛辣な皮肉家だけに...
薄田泣菫 「艸木虫魚」
...遠藤主膳の辛辣な舌は...
野村胡堂 「奇談クラブ〔戦後版〕」
...(彼は常にさうした辛辣な反語を好んだ...
萩原朔太郎 「ニイチェに就いての雑感」
...葵は辛辣な取調をうけた...
久生十蘭 「金狼」
...いっきょに日本の北辺を衝(つ)かんとする陰険辛辣なる重大作戦計画を案出した...
久生十蘭 「地底獣国」
...クック博士は辛辣な諷刺のゆえに...
久生十蘭 「南極記」
...ある兵のは濃くて辛辣な味がし...
久生十蘭 「ノア」
...辛辣な色が消えた...
久生十蘭 「墓地展望亭」
...彼が不用意に口外した何の意味もない極くありふれた言葉までが辛辣な皮肉のように取られた...
ニコライ・ゴーゴリ Nikolai Vasilievitch Gogolj(Николай Васильевич Гоголь) 平井肇訳 「死せる魂」
...探偵小説作家のように物凄い材料を作品の上では取り扱いながら、批評の上では、御座なりな、少年雑誌の投書家のようなほめ言葉を交換しあっているということは、お上品でよいのかもしれないが、もし、率直で、辛辣な批評が、ここで排斥されるとするなら、探偵小説は、ついに温室の中で枯死するより他はないであろう...
平林初之輔 「「陰獣」その他」
...この説明に関したある辛辣な皮肉から...
エドガー・アラン・ポー Edgar Allan Poe 佐々木直次郎訳 「モルグ街の殺人事件」
...すなわちその辛辣な味が貴ばれる...
牧野富太郎 「植物一日一題」
...おそるべき冷酷な辛辣な眼つきと口調とでこういった...
トオマス・マン Thomas Mann 実吉捷郎訳 「トビアス・ミンデルニッケル」
...辛辣な花桐の朋輩(ほうばい)らも...
室生犀星 「花桐」
...当時は立派なアクチュアリテをもった辛辣な社会時評であった...
ミシェル・エーケム・ド・モンテーニュ Michel Eyquem de Montaigne 関根秀雄訳 「モンテーニュ随想録」
...その言葉の辛辣なのをアテナイ人から咎められた時にした答を...
ミシェル・エーケム・ド・モンテーニュ Michel Eyquem de Montaigne 関根秀雄訳 「モンテーニュ随想録」
...細い眼は兇悪で辛辣な光をおび...
ジャック・ロンドン Jack London 山本政喜訳 「荒野の呼び声」
...たまらないほど辛辣な満足のわななき……それはこうした仕事によって...
夢野久作 「ドグラ・マグラ」
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