...眼を外へ転ずると...
芥川龍之介 「芸術その他」
...目を転ずると、杉の木立の隙(ひま)から見える限り、野も山も美しく薄紅葉して居る...
石川啄木 「葬列」
...実にすばらしいものだなあ」北川氏の歓喜は勝利の悲哀に転ずる一刹那前のクライマックスに達していた...
江戸川乱歩 「恐ろしき錯誤」
...まあ自殺――慢性的な――今の流行語めかしていへば slow suicide だ! それはむしろ私に相応してゐるではあるまいか!△転ぜられるところが転ずるところ...
種田山頭火 「其中日記」
...彼もくるりと身を転ずると...
ドストエーフスキイ 中山省三郎訳 「カラマゾフの兄弟」
...紀昌に新たな目標を与(あた)えてその気を転ずるにしくはないと考えた...
中島敦 「名人伝」
...ことさらな方向に眸子(ひとみ)を転ずる事なしに...
夏目漱石 「行人」
...若き人を慰める為か話頭を転ずる...
夏目漱石 「幻影の盾」
...彼が室(へや)の入口に眼を転ずると...
夏目漱石 「明暗」
...眼球を転ずることさえ叶わず...
野中到 「寒中滞岳記」
...何事にやと問へば今宿舎を転ずるなりといふ...
正岡子規 「従軍紀事」
...つまり他に眼と心とを転ずることによって...
ミシェル・エーケム・ド・モンテーニュ Michel Eyquem de Montaigne 関根秀雄訳 「モンテーニュ随想録」
...そして頑固な・意地の悪い・圧制的な・論調に転ずる...
ミシェル・エーケム・ド・モンテーニュ Michel Eyquem de Montaigne 関根秀雄訳 「モンテーニュ随想録」
...進んで云えばかかる美術的要素がその作品の主要な価値に転ずる...
柳宗悦 「工藝の道」
...必然機械の競争に転ずる...
柳宗悦 「工藝の道」
...特に分業に転ずる時...
柳宗悦 「民藝四十年」
...僕等は別荘地に成つて居る対岸の山の手を望んで架せられたツウルの大石橋(せきけう)が水に落した倒影を眺めた丈(だけ)でも姑(しばら)くは目を転ずる事が出来なかつた...
與謝野寛、與謝野晶子 「巴里より」
...これに力を得てポルトガル人は再び攻撃に転ずることが出来た...
和辻哲郎 「鎖国」
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