...軈て清子も一緒になつて出た...
石川啄木 「鳥影」
...軈て權作は、ピシャリと黒馬(あを)の尻を叩いて、『ハイハイ』と言ひながら、自分も場車に飛乘つた...
石川啄木 「天鵞絨」
...軈て亡妻の形見分の時がまいり...
大倉※[#「火+華」、第3水準1-87-62]子 「消えた霊媒女」
...軈てあの巨万の富を受け継いで男爵夫人となる輝かしい前途を有(も)つ身なのです...
大倉※[#「火+華」、第3水準1-87-62]子 「消えた霊媒女」
...軈て低い声でこんなことを云いました...
大倉※[#「火+華」、第3水準1-87-62]子 「耳香水」
...軈てまるでちがつてしまふ...
千家元麿 「自分は見た」
...軈て『餅(あんも)が焦げてまつせ』と言ふ聲がする...
高濱虚子 「俳諧師」
...軈て幼な子は小さな手まで上へ頼りなげに差しのべはじめたが...
高見順 「かなしみ」
...軈て席を退(まか)り出でて何處ともなく出で行きしが...
高山樗牛 「瀧口入道」
...軈て老人が鼓を膝へとると若者は鼓を左の肩へとる...
長塚節 「佐渡が島」
...此を忘れるやうでは人間ではないからと叱るやうにいつて聞かせて軈てそこでも嬉しいといつて泣きました...
長塚節 「白瓜と青瓜」
...軈て「大鷦鷯(おほさゝぎ)高津の宮は雨漏るを葺かせぬことを民は喜ぶ」の歌を例に出して...
長塚節 「竹の里人〔三〕」
...軈て俄然(がば)と身を投て...
萩原朔太郎 「二十三夜」
...軈てポケットから小さい藥包みのやうなものを出すと...
林芙美子 「ボルネオ ダイヤ」
...軈て風呂敷包を一つ抱へてふいと外へ出て行つた...
原民喜 「災厄の日」
...兩人また願ふ處に光政卿軈て武都に告て許レ之され...
松浦武四郎 「他計甚※[#「麾」の「毛」に代えて「公の右上の欠けたもの」、第4水準2-94-57](竹島)雜誌」
...何故それをはっきりと保ち得ないのか?けれど軈て私は熱っぽい眠りに堕ちて行った...
松永延造 「職工と微笑」
...何と打沈められたその沈静な色よ!軈て...
三木露風 「トラピスト天使園の童貞」
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