...軈て膳部が運ばれた...
石川啄木 「菊池君」
...軈て、十二時を報ずるステーションの工場の汽笛が、シッポリ濡れた樣な唸りをあげる...
石川啄木 「葬列」
...先づ雲に隱れた巨人の頭(かしら)を染め、ついで、其金色の衣を目も眩(くらめ)く許に彩り、軈て、普(あま)ねく地上の物又物を照し出した...
石川啄木 「葬列」
...軈て智惠子は、『それでは一寸...
石川啄木 「鳥影」
...軈て一人々々教員室に呼ばれて...
石川啄木 「二筋の血」
...軈てきっと顔を上げて申しました...
大倉※[#「火+華」、第3水準1-87-62]子 「蛇性の執念」
...軈て見つかったものと見えて...
大倉※[#「火+華」、第3水準1-87-62]子 「情鬼」
...軈てはッとして息を吸い込み...
大倉※[#「火+華」、第3水準1-87-62]子 「鉄の処女」
...軈てたった一人で寛永寺の門を出て...
大倉※[#「火+華」、第3水準1-87-62]子 「鉄の処女」
...軈て看經(かんきん)終りて後...
高山樗牛 「瀧口入道」
...女は隅へ蹙められたやうに成つて居たが軈て毛孺子の黒い笠の紐を締め直して...
長塚節 「佐渡が島」
...軈て庭にも野菜や花を植ゑると云つてゐられたけれど...
林芙美子 「摩周湖紀行」
...軈てリユツクの紐を解きだした...
原民喜 「災厄の日」
...兩人また願ふ處に光政卿軈て武都に告て許レ之され...
松浦武四郎 「他計甚※[#「麾」の「毛」に代えて「公の右上の欠けたもの」、第4水準2-94-57](竹島)雜誌」
...倫敦は軈て芳香(かおり)高い薔薇の咲く頃となった...
松本泰 「P丘の殺人事件」
...軈て、梯子が下りて、人はその上をぞろ/\と橋の方へ降り初めた...
三木露風 「トラピスト天使園の童貞」
...軈て眞劍になるに定つた性質のものだと思ふと渡してみたくもなつた...
横光利一 「悲しみの代價」
...軈て、彼等が國へ歸ると一かどの金になるこの鹽漬は、水をたらして、鮮かに彼等の背後に積み上げられた...
ピエル・ロチ Pierre Loti 吉江喬松訳 「氷島の漁夫」
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