...かうなつてはもう一刻も躊躇してゐる場合ではございません...
芥川龍之介 「地獄變」
...靜子は妙に躊躇(ためら)つた上で...
石川啄木 「鳥影」
...今にして躊躇(ためらひ)なさば...
上田敏 上田敏訳 「海潮音」
...僕は内心それに言及(げんきゅう)することに多大の躊躇(ちゅうちょ)を感じていることを告白せねばならない――彼の本名を曝露(ばくろ)しない其の理由は...
海野十三 「振動魔」
...あなたは小松の首を絞めたのですか」三千子は一寸の間(ま)躊躇していたが...
江戸川乱歩 「一寸法師」
...スカモニアおよびエラテリウムのような腸内浄化下剤を使うのを躊躇しなかった! 彼は胸腔内や腹腔内の液体を打診および聴診により診察し...
ジェイムズ・サンヅ・エリオット James Sands Elliott 水上茂樹訳 「ギリシャおよびローマ医学の概観」
...何の躊躇(ちゅうちょ)も無く...
太宰治 「人間失格」
...しかしもう私たちは私たちの行動について躊躇しなくてもよい...
コナンドイル Arthur Conan Doyle 三上於莵吉訳 「株式仲買店々員」
...お互いに眼と眼を見合っていた――まるで躊躇しているようだった...
ドストエーフスキイ 神西清訳 「永遠の夫」
...立ち止って一寸躊躇したが...
豊島与志雄 「子を奪う」
...決意するのを躊躇(ちゅうちょ)し恐れ...
ロマン・ローラン Romain Rolland 豊島与志雄訳 「ジャン・クリストフ」
...飛びつきたいような親しみを見せた躊躇の素振だった...
豊島与志雄 「常識」
...この手紙がか」「どっちでも構わないが」「君はどう思う」津田はまた躊躇(ちゅうちょ)した...
夏目漱石 「明暗」
...非系統的に問題を無暗にひろげてしまつたこと等が禍ひしてゐることは私の躊躇するところなく認めるところである...
平林初之輔 「諸家の芸術価値理論の批判」
...母は一寸(ちょっと)躊躇(ためら)ったようだったが...
二葉亭四迷 「平凡」
...処女である点が自分に躊躇(ちゅうちょ)をさせるのであるが...
紫式部 與謝野晶子訳 「源氏物語」
...中絶えんものならなくに橋姫の片敷く袖(そで)や夜半(よは)に濡(ぬ)らさん帰ろうとしてまた躊躇(ちゅうちょ)をあそばされた宮がこの歌をささやかれたのである...
紫式部 與謝野晶子訳 「源氏物語」
...そこにはもはや技術への躊躇(ためら)いがなく...
柳宗悦 「民藝とは何か」
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