...霧島躑躅(きりしまつつじ)常(じやう)――常談(じやうだん)云つちやいけない...
芥川龍之介 「続野人生計事」
...そして我国の貧弱な温室躑躅などは足もとにも寄りつけぬ程美事に咲いていた...
エドワード・シルヴェスター・モース Edward Sylvester Morse 石川欣一訳 「日本その日その日」
...躑躅(つゝじ)――驚(おどろ)くな――山吹(やまぶき)などを輕(かる)くあしらつた...
泉鏡太郎 「飯坂ゆき」
...途で四谷見附の躑躅(つつじ)を見た...
大杉栄 「獄中消息」
...分け行けば躑躅(つつじ)の花粉袖(そで)にあり五月六日 家庭俳句会...
高浜虚子 「五百五十句」
...躑躅(つゝじ)や山藤もそここゝに...
田山録弥 「行つて見たいところ」
...躑躅の間の芝生に坐った...
豊島与志雄 「同胞」
...曾(かつ)て甲府の躑躅(つつじ)ヶ崎(さき)の古屋敷を出た時の姿と少しも変りません...
中里介山 「大菩薩峠」
...一叢の躑躅(つつじ)の蔭に崩折(くずお)れていると...
野村胡堂 「奇談クラブ〔戦後版〕」
...仄暗い緑の堤にいま躑躅の花が血のやうに咲乱れてゐるのが...
原民喜 「壊滅の序曲」
...とっくにもう花を失っている躑躅(つつじ)の茂(しげ)みの向うの...
堀辰雄 「美しい村」
...山吹の黄と山躑躅(つつじ)の朱...
正木不如丘 「釣十二ヶ月」
...躑躅(つつじ)ヶ崎(さき)の館(たち)をでた六十人の鉱山掘夫...
吉川英治 「神州天馬侠」
...徳川家(とくがわけ)の代官支配(だいかんしはい)となっている甲府新城(こうふしんじょう)躑躅(つつじ)ヶ崎(さき)の城下(じょうか)であろう...
吉川英治 「神州天馬侠」
...よろよろと躑躅(つつじ)ヶ崎(さき)の郭内(くるわない)にあるお長屋(ながや)へ帰ってきたのは...
吉川英治 「神州天馬侠」
...甲州(こうしゅう)躑躅(つつじ)ヶ崎(さき)の城主(じょうしゅ)...
吉川英治 「神州天馬侠」
...躑躅(つつじ)ヶ崎(さき)の館(たち)から...
吉川英治 「新書太閤記」
...流れつ湛へつしてゐる水際には岩躑躅が到るところに咲いてゐた...
若山牧水 「梅雨紀行」
便利!手書き漢字入力検索