...うつむけに畳に伸びた蹠(あしうら)を踏ませられる...
泉鏡花 「開扉一妖帖」
...「蹠(うら)がこんなに痛んでるでせう...
薄田泣菫 「茶話」
...病人の右の足の蹠(うら)と左の足の蹠の表面を...
谷崎潤一郎 「鍵」
...足の蹠(うら)までも写してあり...
谷崎潤一郎 「痴人の愛」
...それとは全く対蹠的な此等の先生との中間の地帯には...
寺田寅彦 「蓑田先生」
...又そういうもののよい対蹠人である「実際家」的社会科学者も少なくはないが...
戸坂潤 「現代日本の思想対立」
...それと対蹠的な心理をおのずから醸し出していたのである...
戸坂潤 「一九三七年を送る日本」
...奈世の全身の重みの間におかれたわしの蹠から次第に精気の様なものが...
富田常雄 「面」
...およそ対蹠的な存在でした...
野村胡堂 「奇談クラブ〔戦後版〕」
...それの対蹠であるファッショや強権主義者等までが...
萩原朔太郎 「ニイチェに就いての雑感」
...この二つの神は正反対の矛盾として対蹠して居る...
萩原朔太郎 「ニイチェに就いての雑感」
...〈ファブル・デゾップ〉の蹠(あしのうら)に荊を刺したライオンのような...
久生十蘭 「だいこん」
...死人の蹠(かかと)に油を塗り...
久生十蘭 「ノンシャラン道中記」
...でっぷりと小肥りの身体と、骨ばった痩躯も、対蹠的だ...
火野葦平 「花と龍」
...その対蹠がかえって或る人々には彼等の精神的類似を目立たせるのだ...
堀辰雄 「聖家族」
...科學と信仰(或は宗教)とは全く對蹠的に立つ樣に思はれるが...
宮原晃一郎 「科學的の神祕」
...なきながら小舎の屋根の上で絶えず蹠(あしうら)をふみかえているのであった...
宮本百合子 「犬三態」
...前脚の蹠がぷよッと冷たく手の甲に感じるただ一疋の生物である...
横光利一 「旅愁」
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