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芥川龍之介 「芥川龍之介歌集」
...御忌(ぎよき)の鐘皿割る罪や暁(あけ)の雲つま猫の胸の火や行(ゆ)く潦(にはたづみ)夜桜に怪しやひとり須磨(すま)の蜑(あま)蚊柱(かばしら)の礎(いしずゑ)となる捨子(すてこ)かな人魂(ひとだま)は消えて梢(こずゑ)の燈籠(とうろ)かなあさましや虫鳴く中に尼ひとり火の影や人にて凄き網代守(あじろもり)句の佳否(かひ)に関(かかは)らず...
芥川龍之介 「点心」
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伊良子清白 「孔雀船」
...海にもぐった蜑(あま)の...
江戸川乱歩 「押絵と旅する男」
...爾來二百年、宗吾を揚ぐるものの爲に、暴愚の君とおとされて、孤島の蜑雨、長へに忠義の魂を銷す...
大町桂月 「宗吾靈堂」
...浦づたひ行く蜑(あま)が子の足音(あのと)に響く眞砂路(まさごぢ)に...
薄田泣菫 「泣菫詩抄」
...ぬすみに獵(あさ)る蜑が子の氷雨(ひさめ)もよひの日こそ來れ...
薄田泣菫 「泣菫詩抄」
...子を抱いて老いたる蜑(あま)や猫柳二月十二日 笹鳴会...
高浜虚子 「五百五十句」
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長塚節 「長塚節歌集 中」
...左は海濤脚下巖を噛む由良の嶺に栗田の子らが樵る柴は陸ゆはやらず蜑舟に漕ぐ眞柴こり松こる子らが夕がへり疾きも遲きも磯に立ち待つ二十四日...
長塚節 「長塚節歌集 中」
...蜑が家に蛸の生きたるを見てよめる歌天地の未だ別れず...
長塚節 「長塚節歌集 中」
...古(いにしえ)は海辺の遊女の異名であった蜑(あま)を指したもので」...
久生十蘭 「玉取物語」
...その頃、蜑を抱えまするとき、前もって一方の鮑玉を切取る例がござったが、蜑どもにしては、鮑玉の一方が残って居れば、いつでも想う人の子を孕むことができるというその心をうたったものと解して居ります...
久生十蘭 「玉取物語」
...さゝ波や比良山風の海吹けは釣する蜑(あま)の袖かへる見ゆ (讀人しらず)實景を其儘に寫し些の巧を弄ばぬ所却て興多く候...
正岡子規 「歌よみに與ふる書」
...さざ波や比良(ひら)山風の海吹けば釣する蜑(あま)の袖(そで)かへる見ゆ (読人しらず)実景をそのままに写し...
正岡子規 「歌よみに与ふる書」
...浦居蜑戸市居商...
森鴎外 「伊沢蘭軒」
...蜑民(タンミン)の舟なのである...
柳田国男 「故郷七十年」
...蜑民が舟で開いている大きな料理屋があったりして...
柳田国男 「故郷七十年」
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