...やをら立上つて蹌踉(よろよろ)と二三歩前に歩いた...
石川啄木 「散文詩」
...外套(がいとう)のばら銭を台の上にありったけさらけ出して私は蹌踉(そうろう)として風の巷によろめき出た...
梅崎春生 「風宴」
...一層ひどくした蹌踉(そうろう)たる足どりで...
高見順 「如何なる星の下に」
...生きた心地(ここち)も無くただ歩きに歩いて蹌踉(そうろう)とたどりついたところは其(そ)の名も盛者必衰(じょうしゃひっすい)...
太宰治 「新釈諸国噺」
...小野さんは蹌々踉々(そうそうろうろう)として来た...
夏目漱石 「虞美人草」
...而もなほありあまる愛着と未練と淫情と臆病とに後髪(うしろがみ)を絶えず曳かれつつ蹌踉として進むに進めぬ惨(みじ)めさ...
室生犀星 「愛の詩集」
...私は神様に命ぜられたような崇高な感じに打たれつつ蹌踉(そうろう)として一候補生に追い附いた...
夢野久作 「戦場」
...人に押されて蹌(よろ)けたのでござります」「どうぞ...
吉川英治 「剣難女難」
...蹌(よろ)めいた...
吉川英治 「新書太閤記」
...蹌踉(そうろう)として...
吉川英治 「新・水滸伝」
...片足立ちに蹌(よろ)めいて...
吉川英治 「新編忠臣蔵」
...よろよろと蹌(よろ)めいてしまう...
吉川英治 「親鸞」
...壁に手を這(は)わせて蹌々(よろよろ)と入って来るのである...
吉川英治 「松のや露八」
...三間も蹌(よろ)めいたあげく...
吉川英治 「宮本武蔵」
...おばば」蹌(よろ)めきながら又八は顔をかかえた...
吉川英治 「宮本武蔵」
...今――ばたばたっと夕闇を蹌(よろ)めくように駈けて来た旅の浪人者があった...
吉川英治 「夕顔の門」
...蹌踉(そうろう)として...
吉川英治 「牢獄の花嫁」
...」ボートルレは思いがけない発見に蹌踉(よろ)めきながら外へ出た...
モーリス・ルプラン 菊池寛訳 「奇巌城」
便利!手書き漢字入力検索