...分を踰(こ)えたる衣服の奢(おごり)は國法の許さゞるところなるぞ...
ハンス・クリスチアン・アンデルセン Hans Christian Andersen 森鴎外訳 「即興詩人」
...三国嶺(みくにたふげ)を踰(こえ)しは六月十五日なりしに...
京山人百樹刪定 「北越雪譜」
...それにしても只見川を踰(こ)えたはずがない...
高頭仁兵衛 「平ヶ岳登攀記」
...垣を踰(こ)えてそっと往って窺いた...
田中貢太郎 「蓮香」
...月を踰(こ)えて梅雨(つゆ)に打込むの時となりました...
中里介山 「大菩薩峠」
...七十にして始めて矩を踰えないところに達したと断言せるを見れば...
新渡戸稲造 「自由の真髄」
...その程度即ち矩を踰えない所に真の自由がある...
新渡戸稲造 「デモクラシーの要素」
...「あのね、俺がね、先の祭の時教父の処から白い雄鵞鳥を一羽盗んだもんで、罰に教父がパトリック山迄行って来いって云ったのだよ」プカは、半馬鹿の笛吹きを背負ったまま丘越え、沼踰え、荒地を駆けて、到頭パトリック山の頂上迄彼をつれて行きました...
宮本百合子訳 「二つの短い話」
...阿踰闍(あゆしゃ)国王に嫁した勝鬘夫人(ぶにん)が仏教に帰依(きえ)した...
長谷川時雨 「九条武子」
...蒸気車に乗(のっ)てあの地峡(ちきょう)を踰(こ)えて...
福澤諭吉 「福翁自伝」
...山を超(こ)え川を踰(こ)え...
ガールシン 二葉亭四迷訳 「四日間」
...今までいくつかの瀬を踰(こ)して来たことでしょう...
宮本百合子 「獄中への手紙」
...月を踰(こ)えて枳園は再び遺骨を奉じて入府し...
森鴎外 「伊沢蘭軒」
...母は三十歳を踰(こ)えたばかりの女で...
森鴎外 「山椒大夫」
...五百が六十歳を踰(こ)えてから英文を読みはじめた事である...
森鴎外 「渋江抽斎」
...五十を踰(こ)えし母に別るるをもさまで悲しとは思わず...
森鴎外 「舞姫」
...涙などこぼさぬ曲を……』七尺の屏風は躍るともよも踰(こ)えじ羅綾(らりょう)のたもとは引けばなどか截(き)れざらん壁の高い家と家との路地の空から...
吉川英治 「新編忠臣蔵」
...ただ矩(のり)を踰(こ)えざる段階のみは常人の生涯に適用せられない...
和辻哲郎 「孔子」
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