...愛子はいまにきっと自分以上に恐ろしい道に踏み迷う女だと葉子は思った...
有島武郎 「或る女」
...このまま途を踏み迷うとすれば...
梅崎春生 「日の果て」
...これは碧梧桐(へきごとう)が常に新を欲して踏み迷うた感があるのを残念に思って言った言葉である...
高浜虚子 「俳句への道」
...止めても止まらぬ戀路をば行衞も知らず踏み迷うて...
高山樗牛 「瀧口入道」
...かくてまたこのすべてのうち最も確実で最も明証的であると私の主張する認識においてさえ踏み迷うことがないように...
デカルト Renati Des-Cartes 三木清訳 「省察」
...踏み迷うて途方(とほう)に暮るゝことがある...
徳冨健次郎 「みみずのたはこと」
...道に踏み迷うてこれへまいりました」面(おもて)を伏せて柔順(すなお)に答えました...
中里介山 「大菩薩峠」
...ちょっと道に踏み迷うたという形で...
中里介山 「大菩薩峠」
...怕れから怕れへと踏み迷うたわけではあるが...
牧野信一 「書斎を棄てゝ」
...或いは多くの小賢(こざか)しい人が踏み迷うたように...
柳田国男 「木綿以前の事」
...「われ三十路半ばにして道に踏み迷う...
横光利一 「旅愁」
...踏み迷うばかりです...
吉川英治 「剣の四君子」
...ゆくすえ再び名聞や利欲の争いに踏み迷うなよ...
吉川英治 「私本太平記」
...わしは仏子(ぶっし)にあるまじい心病にとりつかれ恥かしい迷路を幾日も踏み迷うていた...
吉川英治 「親鸞」
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