...まだ足りないのだ...
アンリイ・ファブル Jean-Henri Fabre 大杉栄、伊藤野枝訳 「科学の不思議」
...婆さんはそれでも未だ足りないと見て此度は病人の口から一切の食物を奪ひました...
伊藤野枝 「白痴の母」
...まだまだねむりをとらなければ足りないのであった...
海野十三 「○○獣」
...どちらも信頼するに足りない...
關口存男 「新獨逸語文法教程解説」
...いつでもおしまいには自分の誠意や熱心や愛の足りない事を悔やんでいたようである...
寺田寅彦 「亮の追憶」
...さらずば自分の信心の仕方に足りないところがある...
中里介山 「大菩薩峠」
...東風君はこれだけではまだ弁じ足りない...
夏目漱石 「吾輩は猫である」
...先づ一國者で考への足りない寅藏を迷はせた...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...何ういふものか「ガラマサ」と「海軍」は、受け方足りない...
古川緑波 「古川ロッパ昭和日記」
...「騎手のそろつたところは見事だが――」馬の数が足りないであらう! などゝ嘲りを送る者もあつた...
牧野信一 「南風譜」
...なにもそれは信頼するには足りないことを十分に承知していなければならない...
牧野富太郎 「植物一日一題」
...その女に対する男の情熱が足りないという...
トマス・ロバト・マルサス Thomas Robert Malthus 吉田秀夫訳 「人口論」
...足りないのは食べ物ばかりであった...
マロ Malot 楠山正雄訳 「家なき子」
...その突出た歯を被うには到底足りないで一生僅か許りの隙間を作って居なければならない唇は...
宮本百合子 「お久美さんと其の周囲」
...一人婦人が足りないので困っているんだと仰言るの...
横光利一 「旅愁」
...体がいくつあっても足りない気がした...
吉川英治 「私本太平記」
...なほそれでも言ひ足りないほどに今年などはこの花に對して微妙な複雜な心持を感じたのであつた...
若山牧水 「樹木とその葉」
...ここでばかというのは智能が足りないということではない...
和辻哲郎 「埋もれた日本」
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