...その中に起伏していた私としては...
海野十三 「地球要塞」
...せいぜい三四百米(メートル)ほどの丘陵が起伏しているのであるから...
太宰治 「魚服記」
...うねりのように起伏した緑の芝生の上に...
橘外男 「ウニデス潮流の彼方」
...その波濤(はとう)のように起伏した皺(しわ)の多い山の麓(ふもと)にあった...
田山花袋 「田舎教師」
...無窮の人生と宇宙の間にもその波の起伏してゐるのを認める...
田山録弥 「生滅の心理」
...起伏した山の皺(しわ)が明(あきら)かに印(いん)せられた...
田山花袋 「父の墓」
...波濤の如く起伏した連山に雲の湧き立つたさまは...
田山花袋 「日光」
...平岡逶(いい)として起伏し...
徳富蘇峰 「吉田松陰」
...その感情は時に起伏しながらも...
外村繁 「日を愛しむ」
...更に大地は、或は急に、或は援く、再び起伏し、丘陵となり、端山となり、高原となり、遥かに遠く、雪に覆われた出羽山脈の山山が聳えている...
外村繁 「澪標」
...街は大きく起伏しながら朝日の光りの中で洋々として咲き誇っていた...
豊島与志雄 「現代小説展望」
...低い丘の起伏している向うに煙突の頭が二カ所ほど微(かす)かに見える...
夏目漱石 「満韓ところどころ」
...涯てしもない燃えがらの塊は蜿蜒と起伏してゐる...
原民喜 「廃墟から」
...月光が山々の起伏したドニェープルの沿岸をつつむと...
ニコライ・ゴーゴリ Nikolai Vasilievitch Gogoli 平井肇訳 「ディカーニカ近郷夜話 後篇」
...『エンサイクロペジア・ブリタンニカ』十一版二十四巻にかかる大海蛇譚の原因は海豚(いるか)や海鳥や鮫や海狗や海藻が長く続いて順次起伏して浮き游(およ)ぐを見誤ったか...
南方熊楠 「十二支考」
...雜木林を拔けると起伏した牧場があつた...
横光利一 「悲しみの代價」
...群巒(ぐんらん)重々として幾多起伏している上を圧して...
吉江喬松 「木曾御嶽の両面」
...平原は起伏しながら次第に道よりも低い所まで落ち込んでいき...
J. S. レ・ファニュ J.S.Le Fanu The Creative CAT 訳 「ドラムガニョールの白い猫」
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