...(明治四十年十一月十六日『東京朝日新聞』)三十九赤茄子(トマト)の伝来洋食に用いるトマトの来歴を調べた人の説によると...
寺田寅彦 「話の種」
...例えば(かき)を見た事のない西洋人にを説明するよりも赤茄子(あかなす)のようだと話す方が早解りがするようなものであります...
夏目漱石 「創作家の態度」
...もちろんこの代理になる赤茄子の考が先方の頭のなかになくては駄目で...
夏目漱石 「創作家の態度」
...上等のコロッケには先日お習いになった赤茄子(あかなす)ソースの上等をかけます」広海子爵「そんなコロッケはとても料理屋で食べられませんね」と初めて家庭料理の貴(たっと)きを知りぬ...
村井弦斎 「食道楽」
...サンドウィッチへ入れる時はなるたけ固くして赤茄子(あかなす)でもあるいは外の野菜でも挟みます...
村井弦斎 「食道楽」
...日本の茄子は生で食べられませんが赤茄子は生で食べるのが一番美味(おいし)いので...
村井弦斎 「食道楽」
...御飯の副食物(おかず)にはマイナイスソースで和(あ)えた赤茄子とチサ菜(な)のサラダでも出して御覧なさいまし...
村井弦斎 「食道楽」
...赤茄子は沢山あっても決して始末に困りません...
村井弦斎 「食道楽」
...トマトソースを取りますのは赤茄子を二つに割って水と種を絞って鍋へ入れて弱い火で四十分間煮てそれを裏漉(うらご)しにして徳利のような物へ入れて一時間ばかり湯煎(ゆせん)にしてそれから壜(びん)へ詰めて口の栓を確(しっか)りしておけば何時(いつ)までも持ちます...
村井弦斎 「食道楽」
...五日で食べ終るものはモット砂糖を少くしても構いません」玉江嬢「赤茄子のお料理なんぞは直段(ねだん)が廉(やす)くって何処(どこ)の家でも出来ますからどんなに調法致しましょう...
村井弦斎 「食道楽」
...世人(せじん)はとかく西洋料理を高いとか金がかかるとか申していけませんが赤茄子の二...
村井弦斎 「食道楽」
...別にムツの子の肉ばかりを取って裏漉(うらご)しにして玉子の黄身一つと水で絞ったパン少しと生の赤茄子半分位と塩胡椒とパセリの細かく切ったのかあるいは葱(ねぎ)の細かく切ったのとバター小匙一杯位と皆(み)んなよく混ぜて今の魚の腹へ詰めて...
村井弦斎 「食道楽」
...それで一通りの献立(こんだて)を作ろうとするには第一がスープですけれども肉類のスープは直段(ねだん)が高くなりますから手軽な赤茄子(あかなす)スープに致しましょう...
村井弦斎 「食道楽」
...それから別に煮てある赤茄子を裏漉(うらご)しにすると液も身も沢山出ますから皆(み)んな一緒に今の白湯へ加えてよく攪(か)き混(ま)ぜて塩と胡椒とホンの少しの砂糖で味を付けます...
村井弦斎 「食道楽」
...第三番目が赤茄子(あかなす)の詰物でチキンシタフトマトと申します...
村井弦斎 「食道楽」
...第六赤茄子(あかなす)ソースのペラオ飯は大層結構なものですが先ずバター大匙一杯でメリケン粉大匙一杯を黒くなるまでいためて牛か鳥のスープを一合と壜詰(びんづめ)のトマトソースを二合即ち合せて三合の汁を注(さ)して塩胡椒で味をつけます...
村井弦斎 「食道楽」
...第七 赤茄子飯と申すのはペラオ飯よりも一層美味(おい)しいもので交際社会の献立に多く用いられます...
村井弦斎 「食道楽」
...パンへは両面ともにバターと塩胡椒の煉ったものを塗って赤茄子を挟みます...
村井弦斎 「食道楽」
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