...アパートのどの窓からも殆んど覗(うかが)う事の出来ない程に鬱蒼たる櫟(くぬぎ)や赤樫(あかがし)の雑木林にむっちりと包まれ...
大阪圭吉 「石塀幽霊」
...美田(みた)の源次が堀川(ほりかは)の功名に現(うつゝ)を拔(ぬ)かして赤樫(あかがし)の木太刀を振り舞はせし十二三の昔より...
高山樗牛 「瀧口入道」
...長者は太い赤樫(あかがし)の杖(つえ)を持って...
田中貢太郎 「宇賀長者物語」
...赤樫の杖は、時とすると、奴隷どもの肩のあたりに蛇のように閃(ひらめ)きました...
田中貢太郎 「宇賀長者物語」
...赤樫満枝を女団十郎と称ばれた粂八(くめはち)が新派へ加入して守住月華といってつとめていた...
中里介山 「生前身後の事」
...三尺一寸の赤樫(あかがし)の木刀に牛皮の鍔(つば)打ったるを携えて...
中里介山 「大菩薩峠」
...赤樫(あかがし)の持った鰐皮(わにがわ)のカバンまで探して来るかも知れない...
中里介山 「大菩薩峠」
...昨日持込んだのは眞新らしい赤樫(がし)の千兩箱で...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...薄板の赤樫(あかがし)の上側の蓋を拔き取つて...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...赤樫を三益ってとこだ...
古川緑波 「古川ロッパ昭和日記」
...花井の赤樫もピッタリ来ない...
古川緑波 「古川ロッパ昭和日記」
...「金色夜叉(こんじきやしゃ)」の赤樫満枝(あかがしみつえ)という婦人などが...
柳田国男 「木綿以前の事」
...あれは宝の木といわれた綾模様の木目を持つ赤樫の古材で...
夢野久作 「あやかしの鼓」
...胴の模様は宝づくしで材木は美事な赤樫だ...
夢野久作 「あやかしの鼓」
...蛇の鱗ソックリに綾取った赤樫の木目が眼を刺すようにイライラと顕(あら)われていたからである...
夢野久作 「あやかしの鼓」
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横瀬夜雨 「べつ甲蜂」
...大月玄蕃も赤樫(あかがし)の木剣の柄へ両手がかかった...
吉川英治 「剣難女難」
...参るぞ!」ブーンと右手(めて)の赤樫(あかがし)が虚空に唸って...
吉川英治 「剣難女難」
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