...彼は貪慾な人間だ...
...貪慾に駆られて大金を失うこともある...
...貪慾心を抑えるのは難しい...
...彼女は貪慾な関心を持っている...
...貪慾に従って行動すると、後悔することが多い...
...一、情熱犯罪(恋愛、嫉妬、憎悪、復讐)二、利慾犯罪(貪慾、野心、利己的安定)三、狂的犯罪(殺人狂、変態性慾者)ウェルズはこの第三の項目は重視しなかったけれども、案外多くの作家が使用しているので、ぬかすことはできないのである...
江戸川乱歩 「探偵小説の「謎」」
...パンドラの箱の中には、疾病、恐怖、怨恨、哀愁、疑惑、嫉妬、憤怒、憎惡、呪咀、焦慮、後悔、卑屈、貪慾、虚僞、怠惰、暴行などのあらゆる不吉の妖魔がはひつてゐて、パンドラがその箱をそつとあけると同時に、羽蟻の大群の如く一齊に飛び出し、この世の隅から隅まで殘るくまなくはびこるに到つたといふ事になつてゐるが、しかし、呆然たるパンドラが、うなだれて、そのからつぽの箱の底を眺めた時、その底の闇に一點の星のやうに輝いてゐる小さな寶石を見つけたといふではないか...
太宰治 「お伽草紙」
...貪慾(どんよく)...
太宰治 「女の決闘」
...然れども内は貪慾(どんよく)と放縦とにて満つるなり...
太宰治 「駈込み訴え」
...貪慾に膨れあがり...
丹沢明 「工女の歌」
...ギイは貪慾のために寺院強奪の罪を犯しました...
チェスタートン 直木三十五訳 「金の十字架の呪い」
...いろいろ貪慾な眼を周囲に感じることもありましたので...
豊島与志雄 「画舫」
...貪慾そうな彼の口から出るばかにやさしい細い声が...
豊島与志雄 「死の前後」
...近頃お吉の貪慾(どんよく)な追求を持て余して...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...ニーチェ以来人類は「貪慾」を肯定している...
原口統三 「二十歳のエチュード」
...貪慾な所有者は家宝の花瓶に少しくらい疵(きず)のついた時には...
平林初之輔 「犠牲者」
...どんなに貪慾な人間でも...
平林初之輔 「犠牲者」
...貪慾な者蛇となって財を守るとは...
南方熊楠 「十二支考」
...作者が一般的な人間の貪慾とか浅慮とかいうものを抽象して来て...
宮本百合子 「新たなプロレタリア文学」
...あまり貪慾(どんよく)だから一部分は遠慮することにした...
柳田国男 「海上の道」
...上野介の酷薄(こくはく)貪慾(どんよく)なことは...
吉川英治 「新編忠臣蔵」
...貪慾以外に何もない冷血鬼のように...
吉川英治 「新編忠臣蔵」
...金、虚名、貪慾、無節操、乱倫、阿諛(あゆ)、奸争(かんそう)、佞策(ねいさく)、何でも、利にしたがって、嗅覚の漁(あさ)りに奔(はし)り、ばかばかしい人間の理想などというものを、極端にまで、軽蔑(けいべつ)し合った...
吉川英治 「新編忠臣蔵」
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