...二葉亭は最少(もすこ)し豊かであるべきはずであったが...
内田魯庵 「二葉亭四迷の一生」
...私などの力で急に豊かになれるわけでもないのだから...
大倉※[#「火+華」、第3水準1-87-62]子 「今年の抱負」
...頬(ほお)の豊かな近代娘になっていた...
谷崎潤一郎 「細雪」
...それを囲繞する家族の情味も豊かであつた...
田山録弥 「自他の融合」
...近ごろめっきりお増の生活の豊かになったことが...
徳田秋声 「爛」
...二人とも天分が豊かであったが...
ロマン・ローラン Romain Rolland 豊島与志雄訳 「ジャン・クリストフ」
...さっぱりした豊かな優美さをそなえた服装(みなり)をしていた...
ビクトル・ユーゴー Victor Hugo 豊島与志雄訳 「レ・ミゼラブル」
...はちきれそうな肉体の豊かさを...
中里介山 「大菩薩峠」
...思えば俺の青春は豊かな友情に恵まれていた...
中島敦 「光と風と夢」
...秋の収穫の豊かな頃を窺って...
中谷宇吉郎 「民族的記憶の名残」
...何んとなく豊かな感じがして居るのは...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...六尺豊かで、肥満した巨躯、髭の中に顔があるといった方がよいほど、顔全体を包んでいる長い髭、ロイド縁の眼鏡、その下にある細い眼、磊落(らいらく)に笑うときには、人のよさそうな童顔になるが、その顔全体には、いいようもない頑固一徹さ、太々しさのようなものが漲っていた...
火野葦平 「花と龍」
...出来るだけ豊かな微笑を浮べて...
牧野信一 「ガール・シヤイ挿話」
...百合子は急に豊かな得意さうな微笑を湛へて...
牧野信一 「南風譜」
...むしろそれは豊かな花咲く野辺のただなかにあって...
ミシェル・エーケム・ド・モンテーニュ Michel Eyquem de Montaigne 関根秀雄訳 「モンテーニュ随想録」
...それだけ豊かでなくなるからだ...
ミシェル・エーケム・ド・モンテーニュ Michel Eyquem de Montaigne 関根秀雄訳 「モンテーニュ随想録」
...僕らは豊かになったわけでしょう...
横光利一 「旅愁」
...赤裸自然な人間性が豊かだった...
吉川英治 「随筆 新平家」
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