...はや豆粒のやゝ大なるばかりとなりしが...
泉鏡花 「紫陽花」
...自分をその中の一人として比較する時は豆粒よりも小さく思う人よりも更に一層自分が小さく思われて堪えられなかったようだ...
内田魯庵 「二葉亭四迷の一生」
...闇の空の豆粒程の人の姿を見極めることは出来ぬ...
江戸川乱歩 「黄金仮面」
...魚津の浜の松並木に豆粒の様な人間がウジャウジャと集まって...
江戸川乱歩 「押絵と旅する男」
...豆粒程の幽かな光さえ発見することが出来なかった...
江戸川乱歩 「孤島の鬼」
...豆粒のような大きな涙だった...
高見順 「いやな感じ」
...寒天の中に入れた小豆粒(あずきつぶ)のように...
寺田寅彦 「さまよえるユダヤ人の手記より」
...豆粒(つぶ)の肥大(ひだい)実に眼を驚かすものがある...
徳冨健次郎 「みみずのたはこと」
...自動車や自転車……豆粒のような人間……...
豊島与志雄 「南さんの恋人」
...豆粒にでもなつたやうにちぢまるのだ...
南部修太郎 「自分の變態心理的經驗」
...小豆粒(あづきつぶ)ほどの血の飛沫を見ると...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...右の足に豆粒のような小さい腫物(おでき)が出来たため...
ニコライ・ゴーゴリ Nikolai Vasilievitch Gogolj(Николай Васильевич Гоголь) 平井肇訳 「死せる魂」
...否寧ろ是を艶美を増すところの「美の豆粒」として尊重し...
堀口九萬一 「東西ほくろ考」
...自分の身体がだん/\豆粒よりも小さくなつてゆくやうな気がして来るのです...
牧野信一 「青白き公園」
...溝板の割れ目から豆粒ほどの青蛙がピョコピョコ飛び出してきた...
正岡容 「小説 圓朝」
...ぼくは板の間にあけられた小豆粒(あづきつぶ)のうちの...
山川方夫 「お守り」
...この木に限つて小豆粒大の油蟲が木肌(はだ)一面にたかる...
横瀬夜雨 「五葉の松」
...それが、源氏のほうからも、豆粒のように、点々と見えた...
吉川英治 「源頼朝」
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