...わしは誤つて稍々深くわしの指を傷けた...
テオフィル・ゴーチエ Theophile Gautier 芥川龍之介訳 「クラリモンド」
...併し彼には此等の文章が誤つて彼の平和な交游の眼に入ることを防ぐの力は固よりなかつた...
阿部次郎 「三太郎の日記 第二」
...それは丁度今の並木孝子の前の女教師が他村へ轉任した時――去年の十月であつた――安藤は告別の辭の中で「三年一萬九百日」と誤つて言つた...
石川啄木 「足跡」
...他日誤つて何處かの校長にでもなつた時...
石川啄木 「雲は天才である」
...誤つて、レールにぶら下らば、命は無かるべし...
大町桂月 「多摩川冒險記」
...誤つて五時五十四分の發車と思ひちがへたるにて...
大町桂月 「冬の榛名山」
...人々の進んで来た道が自分と違つてゐるからと言つて直ちに其道が誤つてゐるとは言へ無いのである...
高浜虚子 「進むべき俳句の道」
...ナヂェージダの姿を見ると間誤ついて出て行った...
アントン・チェーホフ Anton Chekhov 神西清訳 「決闘」
...どれが誤つて居るかといふことを判斷するのは餘程困難であります...
内藤湖南 「大阪の町人學者富永仲基」
...誤つて戰場に出たことに悲劇をもつてる...
萩原朔太郎 「足利尊氏」
...デカルトの思惟したことは誤つてない...
萩原朔太郎 「宿命」
...吾々がそれを見誤つてゐるので...
エム・ケー・ガンヂー 福永渙訳 「印度の婦人へ」
...大時計が時間を誤つたことはない...
エドガー・アラン・ポー Edgar Allan Poe 森林太郎訳 「十三時」
...それ程迄に見誤つて仕舞つた私は...
牧野信一 「嘆きの孔雀」
...事件でも起つたのかと誤つて...
牧野信一 「二日間のこと」
...後の人が誤つたものであらうといふ説もあります...
宮原晃一郎 「スカンヂナヴィア文學概觀」
...島原半島などは誤つてイギリスと呼んで居る...
柳田國男 「食料名彙」
...却つて「我」を誤つ學問も學問にならない...
吉川英治 「折々の記」
便利!手書き漢字入力検索
この漢字は何でしょう??