...――安藤は告別の辞(ことば)の中で「三年一万九百日」と誤つて言つた...
石川啄木 「足跡」
...帝紀の誤つているのを正そうとして...
稗田の阿禮、太の安萬侶 武田祐吉訳 「古事記」
...道を誤つて居るかと不審を起して立止れば...
千家元麿 「自分は見た」
...吾々の誤つてゐる事を卑しめられた白鳥に知らしてやれないのを悲しく思つた...
千家元麿 「自分は見た」
...私はふだんの心掛けを誤つてゐたのである...
高田保 「貸家を探す話」
...急に彼は自分の観察が誤つてゐるか如何かをためしたくなつて...
武田麟太郎 「釜ヶ崎」
...私の血縁の一人は夜道で誤つて衝き當つた人と斬り合つて相手を殺し自分は切腹した...
寺田寅彦 「寫生紀行」
...どれが誤つて居るかといふことを判斷するのは餘程困難であります...
内藤湖南 「大阪の町人學者富永仲基」
...この種の「誤つた便利主義」「淺薄な實利主義」なのである...
萩原朔太郎 「ローマ字論者への質疑」
...しかしながら立入つて精細に觀察すればこの解釋は誤つてゐる...
波多野精一 「時と永遠」
...不死性の思想が誤つて考へた如く...
波多野精一 「時と永遠」
...二人とも見誤つてゐるのだ...
林芙美子 「浮雲」
...あれらの小説に対して執つた自分の態度や言葉だけが悉く誤つた業で...
牧野信一 「小川の流れ」
...事件でも起つたのかと誤つて...
牧野信一 「二日間のこと」
...松を伐(き)る鉈(なた)や誤つて土を蘭をとあるのは...
正岡子規 「病牀六尺」
...それを普通になされるやうに唯ひとむきなる直線的進行として表象することが如何に誤つてゐるかは明白である...
三木清 「歴史哲學」
...また此河へ誤つて落ちた人は昔から上がつた例が無い...
與謝野寛・與謝野晶子 「満蒙遊記」
...優秀兒の特性かのごとく思ひ誤つて...
吉川英治 「折々の記」
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