...享保(きょうほう)板の『続江戸砂子(すなご)』に軽焼屋として浅草誓願寺前茗荷屋(みょうがや)九兵衛の名が見える...
内田魯庵 「淡島椿岳」
...墓は千住の大橋で誓願寺(せいがんじ)にあって...
高村光雲 「幕末維新懐古談」
...早く弘前誓願寺に弟子入して...
太宰治 「津軽」
...竹屋といふ新宿(三〇・下)同宿は若い誓願寺さん...
種田山頭火 「行乞記」
...同宿、いや、同室一人、誓願寺詣の老人、好きな好々爺だつた、いづれ不幸な人の一人だらう!捨てた、今日の行乞で物事に拘泥する悪癖を捨てた、気持がたいへん楽になつた、もう一つ捨てたいものは、捨てなければならないものは酒の執着である(正しくいへば酒への未練)...
種田山頭火 「行乞記」
...帰りに、誓願寺に、西鶴の墓をたづねた...
田山録弥 「大阪で」
...しかし私は今は新京極というその頃の誓願寺や...
内藤鳴雪 「鳴雪自叙伝」
...そして土井家の菩提寺たる浅草の誓願寺へ...
中谷宇吉郎 「『雪華図説』の研究後日譚」
...その書写または朗読したものを列挙するのは、当時の好尚を示すに足ると思うから、今繁を厭(いと)わずしてこれを掲げると、先ず絵巻の種類では『山寺法師絵巻』、『本願寺曼陀羅縁起』、『石山寺縁起』、『誓願寺縁起』、『因幡堂縁起』、『みしまに絵詞』、『源夢絵詞』、『春日権現霊験絵詞』、『東大寺執金剛絵詞』、『石地蔵絵詞』、『翻邪帰正絵詞』、『石山絵詞』、『介錯仏子絵詞』、『三宝絵詞』、『弘法大師絵詞』、『北野縁起絵詞』等で、このほかに書いたでもなく、また読んだでもなく、勅命によって一見を仰せつけられたものは数々あった...
原勝郎 「東山時代における一縉紳の生活」
...神田誓願寺(せいがんじ)前の松浦侯の上邸(かみやしき)におさまったところを拝見に出かけたが...
久生十蘭 「ひどい煙」
...浅草田島町の誓願寺に葬られて墓碑が建った...
牧野富太郎 「植物一日一題」
...この偉人の墳塋(ぼえい)は右に記したように誓願寺に在ったのだが...
牧野富太郎 「植物一日一題」
...「同(文化)十年居を浅草誓願寺門前町に移す...
森鴎外 「伊沢蘭軒」
...明和武鑑に「寄合医師、二百俵、元誓願寺、山崎宗円」がある...
森鴎外 「伊沢蘭軒」
...「二人はいま浅草の誓願寺裏という処に住んでいて...
山本周五郎 「樅ノ木は残った」
...もっと先には誓願寺があった...
山本周五郎 「樅ノ木は残った」
...誓願寺(せいがんじ)の曲を一(ひと)さし舞い...
吉川英治 「新書太閤記」
...さらば、この世の名残に、一(ひと)さし舞(も)うて――)と、自身、朗々と謡いながら、誓願寺の曲を、舞い終った...
吉川英治 「茶漬三略」
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