...こんな手もとで私があつめたものだから蒐集として人に誇るほどのものは何一つ無い...
會津八一 「支那の明器」
...世界最大を誇る大機械化兵団を集中中であった○○軍は最近にいたりついにわが皇軍陣地(こうぐんじんち)に対して...
海野十三 「未来の地下戦車長」
...八月の地中海が誇る銀灰色のさざなみによって風景画的に装飾されていた...
谷譲次 「踊る地平線」
...八「唐土にても墨張とて学問にあまり精を入れしゆえにつりし蚊帳(かや)が油煙にてまっ黒になりしという故事に引きくらべて文盲儒者の不性(ぶしょう)に身持ちをして人に誇るものあり...
寺田寅彦 「人の言葉――自分の言葉」
...人に誇る為めに出たらめを言ふのではあるまいか...
ドストエウスキー Fyodor Mikhailovich Dostoevski 森林太郎訳 「鰐」
...永遠に水櫛(みずくし)の鬢(びん)の美しさを誇るに適すべし...
永井荷風 「江戸芸術論」
...天下に向って誇るべきことは...
中里介山 「大菩薩峠」
...けれどもその笑の中(うち)には己(おの)れの機略に誇る高慢の響よりも...
夏目漱石 「彼岸過迄」
...辛かつたぜ」宗次は自分の英雄的な姿を誇るやうに...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...彼は水夫等と一緒にしていた「誇るべき仕事」から...
葉山嘉樹 「労働者の居ない船」
...恥ずることもなく誇ることもなく...
福沢諭吉 「学問のすすめ」
...それを公報に載せて職に尽くせしと誇るは...
南方熊楠 「十二支考」
...または祖先の権威を誇る標でもないのです...
柳宗悦 「民藝四十年」
...久しきを誇る国ならば明かにして置かねばならぬ...
柳田國男 「夢と文芸」
...その文化の光明を誇る鼻の群れは...
夢野久作 「鼻の表現」
...けれど、まのわるさを忍んで「こないだの、あつたよ」と、かろく告げると、「それ、ごらんなさい」と、家人たちは、ひどく誇る...
吉川英治 「折々の記」
...よくも逸早(いちはや)く、ツナギ城へ引き取って、誇ることなく、城門を閉じたことよ...
吉川英治 「新書太閤記」
...下座(げざ)で吹きならす紫竹の笛にあわせ“開封(かいほう)竹枝(ちくし)”のあかぬけた舞踊の粋(すい)を誇りに誇る...
吉川英治 「新・水滸伝」
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