...他の獣類と異なる点として人の誇る所であるが...
丘浅次郎 「自然の復讐」
...みだりに重宝珍器を羅列して豪奢を誇るの顰(ひん)に傚(なら)わず...
太宰治 「不審庵」
...それは耻ずべきことでもなければ誇るべきことでもない...
種田山頭火 「白い路」
...富者の富を誇るのと...
田山録弥 「谷合の碧い空」
...これも世界に誇るべき名山だと思う...
寺田寅彦 「札幌まで」
...汝また心に誇ること勿れ...
ホーマー Homer 土井晩翠訳 「イーリアス」
...樹木の豊富を誇る北海道の山も今に裸になりはせぬかと...
徳冨健次郎 「みみずのたはこと」
...海の日本の誇るべき語り草であるが...
徳永直 「光をかかぐる人々」
...又学問と詩との分離を誇る...
戸坂潤 「科学方法論」
...(三十九年八月)尾崎市長と大岡市会議長尾崎行雄氏は東京市長として未だ世間に誇るに足るものなくして...
鳥谷部春汀 「明治人物月旦(抄)」
...浮世絵を見るに強(し)ひて画中の人物をして屏風(びょうぶ)の山水または七福神の掛物の如き背景と相混同せしめて機智の妙を誇るあり...
永井荷風 「江戸芸術論」
...引付けの船宿を持たなければ通(つう)を誇ることができませんでした...
中里介山 「大菩薩峠」
...けれどもその笑の中(うち)には己(おの)れの機略に誇る高慢の響よりも...
夏目漱石 「彼岸過迄」
...いかに科學日本の躍進を誇る現代でも...
萩原朔太郎 「童話と教育について」
...我なせることに能き事あるも誇る心なく...
福沢諭吉 「女大学評論」
...シテ見るとこの「ケイヅ」といふ言葉は誇るべき由緒(ゆいしょ)といふやうな事を意味する当時の俗言であつたと見える...
正岡子規 「病牀六尺」
...おたねは自分の注意を誇るやうに云つた...
正宗白鳥 「母と子」
...近代人かのやうに云ひ誇る者もある...
吉川英治 「折々の記」
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