...唯冬との※(せめ)ぎ合ひに荒荒しい力を誇るだけである...
芥川龍之介 「わが散文詩」
...すこしも誇るようなことがなかった...
海野十三 「火星兵団」
...仮りに物識(ものし)りを誇る東京市民の一人を...
海野十三 「空襲葬送曲」
...爆薬は二十噸(トン)積めるという世界に誇るべき優秀機だった...
海野十三 「流線間諜」
...「わが誇るは益なしと雖も止むを得ざるなり...
太宰治 「パウロの混乱」
...この世で一ばん誇るべき宝なのだからな...
太宰治 「走れメロス」
...岩石はさう大して誇るべきものとはいへない...
田山録弥 「あちこちの渓谷」
...珍しいものを集めて自ら楽しみ人に誇るという点はやはり骨董趣味と共通である...
寺田寅彦 「科学上の骨董趣味と温故知新」
...八「唐土にても墨張とて学問にあまり精を入れしゆえにつりし蚊帳(かや)が油煙にてまっ黒になりしという故事に引きくらべて文盲儒者の不性(ぶしょう)に身持ちをして人に誇るものあり...
寺田寅彦 「人の言葉――自分の言葉」
...富と権勢とを誇る男爵家の金庫ですから...
野村胡堂 「判官三郎の正体」
...悪人ぶると云うことを誇る程...
松永延造 「職工と微笑」
...自分たちの幸福を誇るように...
宮本百合子 「傷だらけの足」
...私たちは誇るに足りる日本独自の作を世界の前に出すことができる...
柳宗悦 「工藝の道」
...この県が誇るものとしては漆器があります...
柳宗悦 「手仕事の日本」
...凡夫自らに何の誇る力量があろうか...
柳宗悦 「民藝四十年」
...岩坂の仕事を誇るに足りよう...
柳宗悦 「和紙十年」
...ちぐさの美貌は咲き誇る花の美しさであり...
山本周五郎 「赤ひげ診療譚」
...曹軍はその陣容を誇るかのようだった...
吉川英治 「三国志」
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