...赤く焼け爛れた金庫が防火の功名(てがら)を誇り顔していた...
内田魯庵 「灰燼十万巻」
...「別府も八年前とは大変変りました」と誇り顔にいった...
高浜虚子 「別府温泉」
...酔って蓄えている金の事を誇り顔に話した...
田中貢太郎 「義猴記」
...単に装飾の細節(さいせつ)において相違する点をもつぶさに書き分けていまだ霊廟を見ない人に向って誇り顔にこれを紹介したことであろう...
永井荷風 「霊廟」
...その玩び物となって誇り顔しているお君の愚かさは...
中里介山 「大菩薩峠」
...誇り顔に運ぶはずである...
夏目漱石 「虞美人草」
...誇り顔に発揮するのではなかろうかという疑が起った...
夏目漱石 「彼岸過迄」
...あたしの云った通りじゃなくって」誇り顔に母の方を見てこう云った継子はすぐお延に向ってその後(あと)を云い足した...
夏目漱石 「明暗」
...老いたるも若きも珍型異装を誇り顔に漫々然々(ぶらりぶらり)と練り歩く様子...
久生十蘭 「ノンシャラン道中記」
...不夜城を誇り顔の電気燈にも...
広津柳浪 「今戸心中」
...これも俳優となりたるお蔭(かげ)なりと誇り顔なり...
福田英子 「妾の半生涯」
...先見の明を誇り顔にしきりに合点(うなず)くものもある...
牧逸馬 「生きている戦死者」
...選ばれた身を誇り顔に「じゃあ...
吉川英治 「新・水滸伝」
...事実の細要より自分の功を誇り顔に...
吉川英治 「鳴門秘帖」
...立板に水のような調子で誇り顔に喋舌(しゃべ)り出すので...
吉川英治 「宮本武蔵」
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