...が、詰り私は、身體は一時間も暇が無い程忙がしいが、爲る事成す事思ふ壺に篏(はま)つて、鏡の樣に凪(な)いだ海を十日も二十日も航海する樣なので、何日しか精神(こころ)が此無聊に倦(う)んで來たのだ...
石川啄木 「菊池君」
...煮詰りはしませんか...
泉鏡花 「婦系図」
...宗教の行き詰りを打開せんとする努力時代である...
高楠順次郎 「東洋文化史における仏教の地位」
...詰り、ぼくはリエにいつか「さようなら」せねばならぬとの実感があった頃は、どうしてもリエに、「さようなら」できなかったのが、反って彼女と、「さようなら」できぬ道徳的義務感みたいなものを自覚するようになると、急いで彼女から、「さようなら」したくなったのだ...
田中英光 「さようなら」
...それで詰り大師が茲に採用された書籍に於きましても...
内藤湖南 「弘法大師の文藝」
...訐すと云ふのは詰り之を彈く...
内藤湖南 「弘法大師の文藝」
...この無残な船頭親子のドン詰りに同情の叫びを挙げましたけれども...
中里介山 「大菩薩峠」
...そうしてその行き詰りには...
夏目漱石 「道草」
......
野口雨情 「都会と田園」
...それつ切りで御座いました」新三郎もハタと行詰りました...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...息も詰りさうな上に...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...最後のドン詰りまで見届け...
久生十蘭 「魔都」
...私の人生研究は詰り若い女の研究に帰着する...
二葉亭四迷 「平凡」
...今は彼のうしろは行き詰りであった...
本庄陸男 「石狩川」
...本職はむしろ窃盜犯には盜むといふ詮方もない行き詰りを發見出來るのだ...
室生犀星 「帆の世界」
...併し此の天下と云ふのは詰り教育のある或る社會を指したのでありませうから...
森鴎外 「假名遣意見」
...今川橋の電車の行き詰りの処に...
夢野久作 「ドグラ・マグラ」
...もう廊下はドン詰り!是非がない...
吉川英治 「鳴門秘帖」
便利!手書き漢字入力検索