...詮方(せんかた)無く其旨...
芥川龍之介 「尾形了斎覚え書」
...我はかの悪僕に追立てられて詮方(せんかた)無く...
泉鏡花 「活人形」
...詮方(せんかた)なさに信心をはじめた...
泉鏡花 「瓜の涙」
...これも詮方(せんかた)がない...
大下藤次郎 「白峰の麓」
...いまは詮方なしと三軍が力を合せて御ところに攻め入る事になつたとか...
太宰治 「右大臣実朝」
...人間がそも/\見切だから詮方もないが...
種田山頭火 「行乞記」
...といつたところで詮方もないけれど...
種田山頭火 「其中日記」
...近来めつきり老衰したことを感じる、みんな身から出た錆だ、詮方なし...
種田山頭火 「其中日記」
...毎日の冬ごもりには困るけれど詮方ない...
種田山頭火 「其中日記」
...詮方のない事実である...
種田山頭火 「其中日記」
...詮方(せんかた)なくて今は其まゝにしてある...
徳冨健次郎 「みみずのたはこと」
...そのとき詮方(せんかた)なくお豊が駕籠屋に渡そうとした簪がこの簪と同じ物でありました...
中里介山 「大菩薩峠」
...詮方(せんかた)なく...
中里介山 「大菩薩峠」
......
樋口一葉 「別れ霜」
...詮方なければ草鞋はき直して下り来る人に里数を聞きながら上りつめたり...
正岡子規 「かけはしの記」
...詮方(せんかた)なしの裏長屋...
三上於兎吉 「艶容万年若衆」
...妻君が仲に入(いり)て頻(しきり)にお登和嬢を説きければ嬢も詮方なく「それでは戴きましょう...
村井弦斎 「食道楽」
...虹汀さらば詮方(せんかた)なしと...
夢野久作 「ドグラ・マグラ」
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