...詮方(せんかた)なく宿所姓名を告げ...
饗庭篁村 「良夜」
...百姓ども斯くの如き始末故、詮方なく親兄弟、妻子等引連れ、他國へ罷越し、乞食致す者、男女すべて千七百三十餘人、潰家八百八十餘軒、其外寺院十一ヶ寺、大破致し候』とあるにても、汚吏の暴行、領民の慘状は知らるべし...
大町桂月 「宗吾靈堂」
...西洋科学に出会うためならそれも詮方ないことという覚悟はあります...
C. スミス C. Smith The Creative CAT 訳 「西洋科学は素晴らしい」
...それは自然人生の本然だから詮方がない...
種田山頭火 「其中日記」
...米は買へないから(一升三十二銭)食パンを買ふ(一斤十四銭)、そして行乞はしないのだ、こゝにも私のワガママがあるけれど、それが私のウマレツキだから、詮方もない...
種田山頭火 「其中日記」
...詮方もない事実だ...
種田山頭火 「其中日記」
...詮方なしに起きたが...
種田山頭火 「旅日記」
...入口の蜂の巣を詮方なくとりのぞいたら...
種田山頭火 「松山日記」
...詮方(せんかた)なきにまた怒り...
徳冨蘆花 「小説 不如帰」
...浪人して詮方(せんかた)なく...
中里介山 「大菩薩峠」
...そうして詮方(せんかた)なく苦笑いをしながら...
中里介山 「大菩薩峠」
...詮方(せんかた)のないものであります...
中里介山 「大菩薩峠」
...と言われて見れば詮方無く...
西尾正 「陳情書」
...我(わ)れは詮方(せんかた)なけれどお名前(なまへ)に申わけなしなどゝ...
一葉女史 「大つごもり」
...此下駄(このげた)で田町(たまち)まで行(ゆ)く事(こと)かと今(いま)さら難義(なんぎ)は思(おも)へども詮方(せんかた)なくて立上(たちあが)る信如(しんによ)...
樋口一葉 「たけくらべ」
...この上はもはや詮方(せんかた)なし...
福田英子 「妾の半生涯」
...詮方(せんかた)なしの裏長屋...
三上於兎吉 「艶容万年若衆」
...かよわき身の詮方(せんかた)もなく...
夢野久作 「ドグラ・マグラ」
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