...その眼眸の現出を...
豊島与志雄 「憑きもの」
...こっちの顔から眸(ひとみ)を動かさない...
夏目漱石 「虞美人草」
...黒い眸(ひとみ)のおかげだと考えた...
夏目漱石 「三四郎」
...昔は広い草の原であった住宅地などが一眸(いちぼう)のうちに見える...
林芙美子 「落合町山川記」
...花顔柳腰明眸皓歯とかといふ美人に共通の資格の外に...
堀口九萬一 「東西ほくろ考」
...焦点のない煙ったような眼眸の顔になった...
山川方夫 「博士の目」
...女の顔の上に、斜めに人びとの肩がそびえ、どの顔も申し合わせたような明るい表情で、グラウンドの球の行方を追い、眸が動いている...
山川方夫 「昼の花火」
...これを辯證法づけるには、猫の妙術の解説に亙らざるを得ないからやめておくが、とにかく、人間と、同書曰ふところの、五典の猫の五段めに位するほどな古猫ともなれば、半眼の月眸、よく宇宙の輪行を觀、つねに眠るがごとくにして、よく政治を察し、人心のうごきを知り、世潮の變に處して煩ふなく、いはんや、うつばりの鼠などは、コソとも音をたてなくなり、その居るところの四隣には、つひに鼠穴もあとを絶つてしまふ――といふのが、猫中最上位の猫、つまり五段の猫といふことになつてゐる...
吉川英治 「折々の記」
...それへ眸をじっと落していた玄徳は...
吉川英治 「三国志」
...菊池武敏の若い眸には...
吉川英治 「私本太平記」
...――けれど、眸を転じて...
吉川英治 「私本太平記」
...聡明らしい眸(ひとみ)を静かに持っている...
吉川英治 「新書太閤記」
...見るとなるほど、なか凹高(くぼだか)な頭のかたちからして、凡僧とは異(ちが)っているし、眸(ひとみ)が、眉毛の奥に、ふかく隠れこんで、烱々(けいけい)と、射るものを、うける...
吉川英治 「親鸞」
...眸(ひとみ)の光ばかりがつよくなってきた...
吉川英治 「親鸞」
...他人が見たらどんな鈍(にぶ)い眸をしているだろうと...
吉川英治 「親鸞」
...お喜代の愛くるしい眸(ひとみ)や...
吉川英治 「松のや露八」
...露八の眸は真ン中へ寄ってしまった...
吉川英治 「松のや露八」
...この琵琶と似たものではなかろうかと思うことでござりまする」「…………」武蔵の眸は...
吉川英治 「宮本武蔵」
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