...訥弁鈍舌の田夫野老をして面前(まのあたり)言(ことば)を呈して人の非を諫めしむると...
宇田川文海 「松の操美人の生埋」
...肉体まずしく、訥弁である...
太宰治 「パウロの混乱」
...「河庄」ハ小春訥升...
谷崎潤一郎 「瘋癲老人日記」
...訥々としてうたふのがよい...
種田山頭火 「其中日記」
...赤と青とで彩色されたいと朴訥なボキヨンは...
ジャン・ニコラ・アルチュール・ランボー Jean Nicolas Arthur Rimbaud 中原中也訳 「ランボオ詩集」
...無器用朴訥な愛嬌で助かる...
中原中也 「我邦感傷主義寸感」
...語り口は訥々(とつとつ)としていても...
野村胡堂 「胡堂百話」
...「訥弁(とつべん)の雄弁」として一世に宣伝された通り...
野村胡堂 「胡堂百話」
...色の黒い朴訥(ぼくとつ)な青年で...
久生十蘭 「あなたも私も」
...先代訥子のやうだと大笑ひする...
古川緑波 「古川ロッパ昭和日記」
...いまの訥子の伝次郎時代も宮戸座で「法界坊」の連鎖劇など見たやうにおぼえてゐる...
正岡容 「大正東京錦絵」
...叛逆の子となるにしては心はあまりに訥朴(とつぼく)であった...
柳宗悦 「工藝の道」
...自分の並み外れたしゃがれ声と訥弁(とつべん)を呪(のろ)いながら...
山本周五郎 「青べか物語」
...主馬はまたそれ以上に朴訥(ぼくとつ)温厚な性格で...
山本周五郎 「いさましい話」
...不鮮明な認識の流れはそのまま横に流して朦朧たらしめる訥弁(とつべん)で...
横光利一 「夜の靴」
...三河者の朴訥(ぼくとつ)を...
吉川英治 「新書太閤記」
...この二古老の訛(なま)りはもっと純粋朴訥(ぼくとつ)で分かりにくい...
吉川英治 「随筆 新平家」
...斎藤塾や大橋訥庵(とつあん)の家などで...
吉川英治 「松のや露八」
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