...風のある夜で警鐘の音、人のざわめきに、フト胸をつかるる思ひで二階へかけあがつて見ると、火の粉は暗い夜空に一面にとびちり、私のうちの屋根や庭に、ばらばらととびちつてくる...
上村松園 「思ひ出」
...部隊全体ががたがたにゆるんだところでざわめき立った感じだった...
梅崎春生 「赤い駱駝」
...そのざわめきを感じながら細長い部屋の片すみに息をこらしてじっとしていた天願氏の心の姿勢に思い到ったとき...
梅崎春生 「風宴」
...活動街の人のざわめきなども...
江戸川乱歩 「一寸法師」
...ざわめきはじめました...
江戸川乱歩 「サーカスの怪人」
...ざわめきながらスキーの跡をつけはじめると...
大阪圭吉 「寒の夜晴れ」
...ざわめきながらも引揚げはじめていた...
大阪圭吉 「坑鬼」
...そのザブ(雑沓)のざわめきが...
高見順 「いやな感じ」
...人々の間に漸くざわめきが湧き上ったが...
谷崎潤一郎 「少将滋幹の母」
...そのざわめきに煽られて...
豊島与志雄 「電車停留場」
...熊か猪かと思われるようなざわめきが起り...
豊島与志雄 「鳶と柿と鶏」
...他のざわめきをも...
豊島与志雄 「囚われ人」
...ざわめき出したのを...
中里介山 「大菩薩峠」
...一同はざわめきだした...
ニコライ・ゴーゴリ Nikolai Vasilievitch Gogoli 平井肇訳 「ディカーニカ近郷夜話 前篇」
...見物客からざわめきが上がり...
フレッド・M・ホワイト Fred M. White 奥増夫訳 「本命馬」
...個性を理解しようと欲する者は時の流のざわめきを超越しなければならない...
三木清 「人生論ノート」
...光のあふれたアスファルトの路上には色シャツに細いズボンの若者たちが上気したざわめきの渦をつくり...
山川方夫 「愛のごとく」
...なんともつかぬざわめきが立ち昇って...
ルナアル Jules Renard 岸田国士訳 「にんじん」
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