...人々のざわめきを聞くのもすてきなことでしたし...
ハンス・クリスチャン・アンデルセン Hans Christian Andersen 矢崎源九郎訳 「人魚の姫」
...またざわざわとざわめき出し...
海野十三 「火星探険」
...恐ろしいざわめきがおこりました...
江戸川乱歩 「サーカスの怪人」
...人のざわめきが聞えて来る...
太宰治 「一燈」
...ざわめきはじめた...
太宰治 「佐渡」
...ヴァイオリンを弾く妖精・モリエレルの下男・キャロウの乞食・女装に厚化粧した変態の美青年・椅子直しの角(つの)らっぱ・鳥の餌(えさ)売りの十八世紀の叫び・こうる天ずぼんの夜業工夫・腹巻(ベルト)に剃刀を忍ばせている不良少年(アパッシェ)・安物の絹のまとまったコティ製の女――これらがみんな露路と入口と鋪道をふさいで、ざわめき、饒舌(しゃべ)り、罵(ののし)りあい、大げさな表情と三角の髯(ひげ)がフェルトの上履きのままおもてを歩き、灯(ひ)の明るい酒場(バー)から呶鳴るバリトンが洩れ、それに縋(すが)って金切り声(フォルセット)のソプラノが絡み、つづいて卓子(テーブル)が倒れてグラスが砕け、一膳めし屋の玉葱汁(たまねぎじる)――定価金三十文(スウ)也、但し紙ナプキン使用の方には二十五サンチイム余計に頂きます――に人影が揺れ――この、楽しい窮乏と色彩的な喧噪のSEBASTO街なる「おいらの巴里(パリー)」を、ぶうと迂廻したわが妖怪自動車は、やがて、びいどろのXマス緑樹(トリイ)に色電気をかけつらねて、そこへ香水を振り撒いたような、最も高価な好奇の牧場、真夜中過ぎのシャンゼリゼエを――ぶうと第六の場処へ...
谷譲次 「踊る地平線」
...または地をおおう草のかすかなざわめきの音からさえも...
ドイル Arthur Conan Doyle 岡本綺堂訳 「世界怪談名作集」
...他のざわめきをも...
豊島与志雄 「囚われ人」
...長い間ざわめきに耳を傾けたり...
バルザック Honore de Balzac 中島英之訳 「ゴリオ爺さん」
...そこではひろびろとたたえている海水が、裂けて割れて無数の衝突しあう水路になったかと思うと、たちまち狂おしく痙攣(けいれん)し、――高まり、湧(わ)きたち、ざわめき、――巨大な無数の渦(うず)となって旋回し、まっさかさまに落下する急流のほかにはどこにも見られぬような速さで、渦巻きながら、突進しながら、東の方へ流れてゆく...
エドガー・アラン・ポー Edgar Allan Poe 佐々木直次郎訳 「メールストロムの旋渦」
...サロンにざわめきが起こり...
フレッド・M・ホワイト Fred M. White 奥増夫訳 「王冠の重み」
...ホテルは活気とざわめきに満ちている...
フレッド・M・ホワイト Fred M. White 奥増夫訳 「くちなしの花」
...軽いざわめきが、ずっと遠くのほうから、非常な速さで近づいてくる...
トオマス・マン Thomas Mann 実吉捷郎訳 「墓地へゆく道」
...それにつれて断続する群集のざわめき...
三好十郎 「天狗外伝 斬られの仙太」
...遽(にわか)に対岸の芒の原がざわめき立った...
横光利一 「日輪」
...何か一瞬悲しい声のざわめきをあげて...
横光利一 「旅愁」
...雷(かみなり)が近づくほどにざわめき立つのである...
ルナアル Jules Renard 岸田国士訳 「にんじん」
...ざわめきが起こる...
ルナアル Jules Renard 岸田国士訳 「にんじん」
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