...言いようのない物足らなさが胸の奥底に濃く澱(よど)むのをどうすることもできなかった...
有島武郎 「星座」
...何とも言いようのない...
泉鏡花 「開扉一妖帖」
...なにか言いようのない拡がりを...
梅崎春生 「黄色い日日」
...言いようのない寝苦しい気持で私は眼を醒ましたが...
橘外男 「逗子物語」
...僕は言ってやることがあるんだ! 僕に何の恨みがあってこういう変な目にばかり逢わせるのだか!」「…………」私にはその時の呆気にとられたとも当惑したともなんともかとも言いようのない錯雑した表情を泛(うか)べたまま...
橘外男 「逗子物語」
...脊筋に何とも言いようのない好い心地の怠(だる)さを覚えて...
近松秋江 「別れたる妻に送る手紙」
...わたしは言いようのないほど不仕合わせな女なのですからね...
ドストエーフスキイ 中山省三郎訳 「カラマゾフの兄弟」
...実にどうもなんとも言いようのない...
永井隆 「この子を残して」
...言いようのない衝動を感ずる――といった性(たち)の女だったのです...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...言いようのない憂鬱(ゆううつ)が...
萩原朔太郎 「詩の原理」
...彼は何とも言いようのない歓喜の情に駆られたものだ...
ニコライ・ゴーゴリ Nikolai Vasilievitch Gogolj(Николай Васильевич Гоголь) 平井肇訳 「死せる魂」
...何とも言いようのない...
平林初之輔 「動物園の一夜」
...あの人が何とも言いようのない顔をして...
平林初之輔 「華やかな罪過」
...なんとも言いようのない不快な感じが胸に湧きあがり...
エドガー・アラン・ポー Edgar Allan Poe 佐々木直次郎訳 「落穴と振子」
...その心細い事といったら何んともかとも言いようのない程であった...
堀辰雄 「かげろうの日記」
...何んともかとも言いようのない気もちがされて来るのだった...
堀辰雄 「かげろうの日記」
...さればと言ってチョットほかに言いようのない高級な趣味的気質――に貫かれているものである...
三好十郎 「恐怖の季節」
...うっとりとした何とも言いようのない気持だ...
室生犀星 「寂しき魚」
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