...その濫觴(らんしやう)をなせしものは永井徹が著したる各国演劇史の一巻ならん...
芥川龍之介 「骨董羹」
...日の觴(さかづき)を嚥(の)み干しぬ...
上田敏 上田敏訳 「海潮音」
...僅(わず)かに一世紀以前に濫觴(らんしょう)している...
大隈重信 「現代の婦人に告ぐ」
...十六日、丁亥、天晴、安念法師の白状に依りて、謀叛の輩を、所々に於て生虜らる、凡そ張本百三十余人、伴類二百人に及ぶと云々、此事、濫觴を尋ぬれば、信濃国の住人泉小次郎親平、去々年以後謀逆を企て、輩を相語らひ、故左衛門督殿の若君を以て大将軍と為し、相州を度り奉らんと欲すと云々...
太宰治 「右大臣実朝」
...おんみの不思議な夜宴の觴に投げ入れられようために...
富永太郎 「遺産分配書」
...その濫觴は浮世絵板画の祖ともいふべき菱川師宣(ひしかわもろのぶ)なるべし...
永井荷風 「江戸芸術論」
...間隔は二三間を隔てて濫觴(らんしょう)のような形のものが二つ...
中里介山 「大菩薩峠」
...これが今の宇奈月の濫觴(らんしょう)であったのだ...
中村清太郎 「ある偃松の独白」
...兩者共にイカリオスの女エリゴーネが縊死したのを以て濫觴とし...
原勝郎 「鞦韆考」
...銜觴無欣...
原口統三 「二十歳のエチュード」
...不幸の濫觴なのか...
久生十蘭 「ノア」
...プリニウス説にロネス島のリンドスなるミネルヴァ神廟にエレクトルム(金と銀と合した物)の小觴(こさかずき)あり...
南方熊楠 「十二支考」
...「鶴髪※々映羽觴...
森鴎外 「伊沢蘭軒」
...最憶牛門九日觴」と云つてある...
森鴎外 「伊沢蘭軒」
...鳥遷喬処把觴聴...
森鴎外 「伊沢蘭軒」
...殺されたる少数者の手に因りて濫觴(らんしやう)せり...
山路愛山 「信仰個条なかるべからず」
...槍は九州の菊池党がつかい出したのが濫觴(はじまり)であるというのである...
吉川英治 「私本太平記」
...『濫觴記』等に伝えられている...
和辻哲郎 「古寺巡礼」
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