...実は人生を観ずる為の手段に過ぎぬのださうである...
芥川龍之介 「点心」
...悉く己(おの)が身の仏性(ぶっしょう)を観ずると云う意(こころ)じゃ...
芥川龍之介 「道祖問答」
...如実に観ずる事が出来たのである...
芥川龍之介 「女体」
...前後を同一の時代と観ずることがある...
伊波普猷 「琉球史の趨勢」
...矢張り鴨の長明が有為転変を儚なみて浮世を観ずるような身構えをしておる...
内田魯庵 「二十五年間の文人の社会的地位の進歩」
...無常寂滅を単に虚無と観ずるやうな悟道者は...
田山録弥 「生滅の心理」
...南北朝以来戦乱永く相つぎ人心諸行無常(しょぎょうむじょう)を観ずる事従つて深かりしがその厭世(えんせい)思想は漸次時代の修養を経てまづ洒脱(しゃだつ)となり次(つい)で滑稽諧謔に慰安を求めんとするに至れり...
永井荷風 「江戸芸術論」
...「つらつら世間の現象を観ずるに...
中里介山 「大菩薩峠」
...運命の不幸と観ずるよりほかはないと見えます...
中里介山 「大菩薩峠」
...どんなに情(なさけ)なく世を観ずる人の口からも聞き得ないだろう...
夏目漱石 「硝子戸の中」
...ただ秋の色の空(くう)に動くのを美くしいと観ずるよりほかに能のない私には...
夏目漱石 「硝子戸の中」
...観ずるは見るがためではない...
夏目漱石 「虞美人草」
...煖炉のなかにただ一個冷やかに春を観ずる体(てい)である...
夏目漱石 「虞美人草」
...しかく観ずるとはけっして思わない...
夏目漱石 「野分」
...唯因縁として運命として偶然として観ずる丈で誇るべきものとは思つてゐない様だ...
平野萬里 「晶子鑑賞」
...夫(おっと)におくれて無常を観ずる者に取っているから...
柳田国男 「木綿以前の事」
...この価値の破壊を彼は仏教の伝統に従って「無常を観ずる」という表語に現わした...
和辻哲郎 「日本精神史研究」
...何々を観ずる観ではない...
和辻哲郎 「日本精神史研究」
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