...紅葉が元禄復興を唱えたのは研鑽(けんさん)の歩を進めた数年後であって勃興当初はやはり化政度の復現であったのだ...
内田魯庵 「硯友社の勃興と道程」
...あとは略して禄高(ろくたか)丈けになっている...
江戸川乱歩 「孤島の鬼」
...このたびは日本の元禄時代の尾形光琳(こうりん)と尾形乾山(けんざん)と二人の仕事に一ばん眼をみはりました...
太宰治 「トカトントン」
...天明蕪村(ぶそん)の時代に一度は燃え上がった余燼(よじん)も到底元禄(げんろく)の光炎に比すべくはなかった...
寺田寅彦 「俳諧の本質的概論」
...禄盗人だ...
直木三十五 「寛永武道鑑」
...さきに西鶴と元禄時代の文学を論じ...
永井荷風 「正宗谷崎両氏の批評に答う」
...やがて家禄を継ぐ事になっている――と村川菊内が説明してくれます...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...享禄二年は永正三年を隔つること二十三年であるから...
原勝郎 「東山時代における一縉紳の生活」
...奥州南部領は、元禄以来、たびたび凶荒に見舞われ、天明三年の大飢饉には、収穫皆無で種方(たねかた)もなく、三十万の領民の四分の一以上が餓死するなどということがあり、三十世備後守信恩(のぶふさ)のときから、百五十年に及ぶ長々しい貧窮をつづけていたが、利済の代になると、貧乏も底が入って、城の上り下りに、濠端で諸商人の訴訟を受けるところにまで行きついた...
久生十蘭 「ボニン島物語」
...その上に中津(なかつ)藩では減禄をしないのみならず...
福澤諭吉 「福翁自伝」
...夕やみに又「元禄忠臣蔵」を読む...
古川緑波 「古川ロッパ昭和日記」
...元禄時代に雅語、俗語相半ばせし俳句も、享保以後無学無識の徒に翫弄(がんろう)せらるるに至って雅語ようやく消滅し俗語ますます用いられ、意匠の野卑と相待って純然たる俗俳句となり了(おわ)れり、されどその俗語も必ずしも好んで俗語を用いしにあらで、雅語を解せざるがため知らず知らず卑近に流れたるもの、ゆえに彼らが用いる俗語は俗語中のなるべく古(いにしえ)に近きを択(えら)みたりとおぼしく、俗中の俗なる日常の話語に至りてはもとより用いざりしのみならず、彼らなおこれを俗として排斥したり...
正岡子規 「俳人蕪村」
...十六の彼女は従兄の忠一の後に大きな元禄紬の片腕を廻し背中に頻りに何か書いた...
宮本百合子 「明るい海浜」
...永禄の元年、互いに、爾後(じご)は干戈(かんか)を交えまいと、神文(しんもん)を交わし、約定を取結んである御両家のあいだがらなるに」「その以前、割ヶ嶽の城は、当武田家の所領であった」「御理由にはなりません」「使者!」「はいっ」「そちは、酒をのむか、のまんか」「いただきます...
吉川英治 「上杉謙信」
...元禄の世の、この変りようにも変らない、典型的な旧態人であった...
吉川英治 「大岡越前」
...せっかく前田殿の下された高禄をば打ち捨てて参るなぞ...
吉川英治 「新書太閤記」
...家禄(かろく)も百石にはなっていたろうに」と...
吉川英治 「松のや露八」
...禄(ろく)は望まず...
吉川英治 「宮本武蔵」
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