...しかし「喉頭結核でも絶望するには当たらぬ」などという気休めを並べたことだけはいまだにはっきりと覚えている...
芥川龍之介 「追憶」
...未だ母の柔らかな乳房を指で摘(つま)み摘みしていたように覚えている...
泉鏡花 「幼い頃の記憶」
...富永先生(元の高等女学校長)に片髻(かたかしら)を結って貰ったのを覚えている...
伊波普猷 「私の子供時分」
...誰かに頼まれて行って当てたことを覚えている...
高村光太郎 「回想録」
...私は夜になるとよく空を見ていたことを覚えている...
高村光太郎 「回想録」
...いまでもぼんやり覚えている...
太宰治 「苦悩の年鑑」
...きれ/″\に覚えているのである...
谷崎潤一郎 「少将滋幹の母」
...その白い埃を見つめたのをかれは覚えている...
田山花袋 「田舎教師」
...つまり皆が皆覚えているのであった...
ディッケンス Dickens 森田草平訳 「クリスマス・カロル」
...「もちろん覚えているとも...
アーサー・コナン・ドイル Arthur Conan Doyle 大久保ゆう訳 「サセックスの吸血鬼」
...君が何と答えたか覚えているか...
豊島与志雄 「囚われ人」
...俺は今でもちゃんと覚えている)...
トルストイ 米川正夫訳 「クロイツェル・ソナタ」
...何でも暑い時分の事と覚えている...
夏目漱石 「長谷川君と余」
...賄に擲(なぐ)られたなと調戯(からか)って苛(ひど)い目に逢(あ)ったので今にその颯爽(さっそう)たる姿を覚えている...
夏目漱石 「満韓ところどころ」
...これは確か三好学氏が付けたものだと覚えている...
牧野富太郎 「植物記」
...けれどもわたしが覚えている限り...
ミシェル・エーケム・ド・モンテーニュ Michel Eyquem de Montaigne 関根秀雄訳 「モンテーニュ随想録」
...覚えているか」蝶太夫は盃を持ったまま黙っていた...
山本周五郎 「五瓣の椿」
...やむなく二十四字詰二十行に自分で罫(けい)を引いてそれに墨筆で書いたのを覚えている...
吉川英治 「忘れ残りの記」
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